福祉住環境コーディネーター3級で失点する場所は、だいたい決まっています。似た用語の境界線です。
バリアフリーとユニバーサルデザイン。ノーマライゼーションとインクルージョン。自助・互助・共助・公助。どれも「なんとなく分かる」で読み飛ばせてしまう一方、多肢選択の誤答肢はまさにその境界をずらして作られます。
だから 3 級で教材に求めるものは、2 級とは違います。要るのは分量ではなく、間違えた瞬間に定義の原文へ戻れることです。
公式が用意しているのは「テキスト 1 冊」と「練習問題 40 問」だけ
この試験には市販の公式問題集がありません。代わりに東京商工会議所が「練習問題」を直接販売しています。
| 3 級 | (参考)2 級 | |
|---|---|---|
| 問題数 | 全 40 問 | 全 37 問 |
| 出題形式 | 4 肢選択・○×選択 | 4 肢選択・○×選択・穴埋め |
| 価格 | 1,760 円(税・送料込) | 同左 |
| 入手 | 公式サイトのフォーム → 銀行振込のみ → 入金確認後およそ 1 週間 | 同左 |
🔴 3 級には穴埋めがありません。選択式だけなので、「選択肢を見れば思い出せる」状態でも点になります。裏を返すと、定義を自分の言葉で言えなくても通過できてしまうということで、これが後から効いてきます。
そして 40 問です。本番 1 回分の分量にも届かないので、これは範囲の確認用であって演習量にはなりません。演習は自分で用意する前提の試験だと考えたほうが実態に合います。
かかるお金
| 項目 | 税込価格 |
|---|---|
| 3 級公式テキスト 改訂7版(B5) | 3,300 円 |
| 本試験型 3級問題集(成美堂出版) | 1,870 円 |
| 公式「練習問題」1 冊(全 40 問) | 1,760 円 |
| 受験料 3 級(IBT) | 5,500 円 |
| CBT を選ぶ場合の追加 | +2,200 円 |
テキストと問題集で 5,170 円。受験料 5,500 円とほぼ並びます。
問題集に求めるのは「戻れること」
※価格・在庫は変動します。上記は Amazon アソシエイトのリンクです。版は購入前に商品ページで確認してください。
成美堂出版の 3 級問題集を選ぶ理由は分量ではありません。全問に公式テキストの対応ページが記載されている点です。
▶️ 3 級の失点は「知らなかった」ではなく「区別できなかった」で起きます。区別を直すには定義の原文に当たるしかなく、そのときページを探す手間が挟まると往復しなくなる。対応ページが振ってあると、間違えた直後にテキストへ戻る動作がそのまま習慣になります。
構成は本試験型 160 問+予想模試 3 回分(別冊の「予想模試 問題編」)。288 頁で赤シート付きです。予想模試のほうは、90 分・100 点満点・70 点という枠に対する時間配分の確認に使えます。
改訂 6 版が手元にある場合
試験要項が指定しているのは 改訂 7 版です。範囲の定義が版に紐づいているので、6 版だけで受けるのは避けたほうが安全です。
🟢 ただし 6 版を捨てる必要もありません。成美堂出版の 3 級問題集には「3級公式テキスト『改訂7版』はここが変わった!」という項目があるので、6 版を持っている人はそこで差分を確認できます。
3 級テキストにしか無い 2 章がある
3 級公式テキストの目次を見ると、2 級側には対応する章が無いものが 2 つあります。
| 3 級公式テキスト 改訂7版 |
|---|
| 第1章 暮らしやすい生活環境をめざして |
| 第2章 健康と障害のとらえ方 |
| 第3章 バリアフリーとユニバーサルデザイン |
| 第4章 安全・安心・快適な住まい |
| 第5章 安全で安心できる住生活とまちづくり |
⚠️ 2 級の出題範囲は要項で「3級の範囲に加え2級公式テキスト(改訂7版)に該当する知識」と定義されています。つまりこの 2 章は 2 級を受ける人の範囲にも入っています。将来 2 級まで取るつもりなら、3 級テキストは受験後も参照用に手元に置いておくほうが噛み合います。
詳しくは 2 級のおすすめテキスト と 何級から受けるか にまとめました。
合格率は上がったが、2 級の見通しには使えない
| 級 | 2025 年度 合計 | 第 56 回 |
|---|---|---|
| 3 級 | 41.4% | 52.8% |
| 2 級 | 23.0% | 24.0% |
3 級は 11.4 ポイント上昇しました。一方 2 級はほぼ横ばいです。
🔴 動いたのは 3 級だけなので、「3 級が通りやすくなったから 2 級も」とは読めません。教材を 2 級まで見越して買う場合も、2 級側は 24% 前後という水準で見積もっておくのが安全です。
無料で埋まる範囲を先に使い切る
福祉住環境コーディネーター3級の練習問題 は、公式テキストの構成に対応した 5 分野で 220 問を公開しています。暮らしと生活環境・健康と障害・バリアフリーとユニバーサルデザイン・安全な住まい・住生活とまちづくり、それぞれ 44 問ずつです。
本試験の問題ではなく、出題範囲から独自に作成したオリジナル予想問題です。各分野 5 問までは登録不要で解けます。90 分・70 点判定の通し演習と期日つきの復習はプレミアム(月額 480 円)です。
▶️ 公式の練習問題が 40 問しかない試験なので、市販書を買う前にここで「自分が定義を区別できているか」を測っておくと、必要な本が絞れます。分野別の進め方は 予想問題 220 問の使い方 にまとめています。
出典
- 東京商工会議所「福祉住環境コーディネーター検定試験 試験要項」<https://kentei.tokyo-cci.or.jp/fukushi/exam-info/>(出題範囲・合格基準・受験料)
- 東京商工会議所「公式テキスト」<https://kentei.tokyo-cci.or.jp/fukushi/support/official-text.html>(価格・判型・目次)
- 東京商工会議所「学習について」<https://kentei.tokyo-cci.or.jp/fukushi/support/>(練習問題の価格・問題数・出題形式・申込方法)
- 東京商工会議所「データ」<https://kentei.tokyo-cci.or.jp/fukushi/about/data.html>(合格率)
- 成美堂出版「本試験型 福祉住環境コーディネーター検定試験3級問題集」<https://www.seibidoshuppan.co.jp/product/9784415240183>(価格・頁数・収録内容・公式テキスト対応ページの記載)
いずれも 2026 年 8 月 24 日に確認しました。
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