消防設備士を取ろうと調べ始めると、まず「特類・1類・2類……7類」という区分につまずきます。乙6や乙4はよく見るけれど、ほかの類が何を扱うのか、どれが自分に必要なのかが分からない。資格は7つの類(+特類)に分かれていて、扱える消防用設備が類ごとに完全に決まっているため、最初の類選びを間違えると無駄な遠回りになります。
ポイントは、すべての類を取る必要はないということ。消火器の点検がしたいなら6類、火災報知設備なら4類、というように、目的の設備に対応する類だけを取ればいい。この記事では、特類〜7類が何を扱うか、甲種・乙種のどちらがある類か、受験料・試験時間・難易度と受験順のおすすめまでを一覧で整理します。
自分が最初に取るべき1類目を決めるための地図として使ってください。
この記事で分かること
- 特類〜7類が、それぞれどの消防用設備を扱うかの一覧
- 各類に甲種・乙種のどちらがあるか
- 受験料(乙種5,700円・甲種6,600円)・試験時間・類別の合格率目安
- 受験資格なしで始められる類はどれか
- 難易度の目安と、初心者におすすめの受験順
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特類〜7類の一覧: どの類が何を扱うか
まず全体像です。消防用設備のジャンルごとに類が割り当てられています。
| 類 | 扱う主な消防用設備 |
|---|---|
| 特類 | 特殊消防用設備等(従来の枠に収まらない新方式の設備) |
| 1類 | 屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、屋外消火栓設備など(水系) |
| 2類 | 泡消火設備 |
| 3類 | 不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備 |
| 4類 | 自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備など(警報設備) |
| 5類 | 金属製避難はしご、救助袋、緩降機など(避難設備) |
| 6類 | 消火器 |
| 7類 | 漏電火災警報器 |
需要が大きいのは、消火器の6類と、自動火災報知設備の4類です。建物に必ずあるため点検・整備の仕事も多く、入門にも向きます。
甲種と乙種: どちらがある類か
ここが重要です。すべての類に甲種・乙種が両方あるわけではありません。
| 区分 | 対象の類 | できること | 受験資格 |
|---|---|---|---|
| 甲種 | 特類・1類〜5類 | 工事+整備+点検 | 必要 |
| 乙種 | 1類〜7類 | 整備+点検(工事はできない) | 不要 |
ポイントは2つ。1つは、6類・7類には甲種がなく乙種のみであること。消火器(6類)と漏電火災警報器(7類)は、設置工事の概念が他の設備と異なるためです。もう1つは、甲種は受験資格が必要なのに対し、乙種は受験資格が不要であること。だれでも受けられるのは乙種です。
受験料・試験時間・合格率
受験前に押さえておきたい数値をまとめます。
| 項目 | 乙種 | 甲種 |
|---|---|---|
| 受験料 | 5,700円 | 6,600円 |
| 試験時間 | 1時間45分 | 3時間15分 |
| 合格基準 | 筆記各科目40%以上+全体60%以上+実技60%以上 | 同左 |
合格率は類によって差があります。消防試験研究センターが公表する試験結果統計によると、乙6(消火器)は約63〜65%と比較的高め、乙7(漏電火災警報器)も約60%台です。一方、甲種1類など設備が複雑で試験時間が長い類は30%台になります。
難易度は扱う設備の複雑さでおおまかに分かれます。消火器の6類や漏電火災警報器の7類は範囲が比較的しぼられ入門向き。屋内消火栓・スプリンクラーなどの1類は設備が大きく構造も複雑で、相対的に重めです。甲種は工事範囲が加わり、製図(実技)も問われるため、同じ類でも乙種より負荷が上がります。
初心者におすすめの受験順
どの類から取るかは目的で変わりますが、初めての消防設備士なら次の順序が入りやすいです。
| 順 | おすすめの類 | 理由 |
|---|---|---|
| 1類目 | 乙6(消火器) | 受験資格なし、範囲がしぼられ、合格率も高め、点検需要も大きい |
| 2類目 | 乙4(自動火災報知設備) | 建物に必須で需要大。乙6で試験形式に慣れた後が楽 |
| 以降 | 甲種4類や1類など | 工事に携わる/対応設備を広げたい段階で追加 |
設備管理(ビルメン)で点検中心なら乙6・乙4の2つでかなりの建物に対応できます。工事まで担うなら、受験資格を満たしたうえで甲種4類などへ進みます。点検の対応幅を広げたいなら、乙種で複数の類をそろえる方向です。
類選びでよくある失敗
| 失敗パターン | なぜ起きる | 回避策 |
|---|---|---|
| 目的を決めず何となく類を選ぶ | 類ごとの設備を知らない | まず扱う設備の一覧で目的の類を特定 |
| 工事をしたいのに乙種だけ取る | 甲乙の業務範囲を誤解 | 工事が要るなら甲種(特類・1〜5類)を取る |
| いきなり1類など重い類から入る | 需要や難易度を見ていない | 受験資格不要で範囲のしぼられた乙6から |
| 6類・7類で甲種を探してしまう | 甲種の有無を把握していない | 6類・7類は乙種のみと覚える |
まとめ: 全部取るのではなく「目的の設備の類」から
消防設備士は特類〜7類に分かれ、扱う設備が類ごとに決まっています。甲種は工事まで(特類・1〜5類)、乙種は整備・点検(1〜7類)で受験資格は不要。受験料は乙種5,700円・甲種6,600円、試験時間は乙種1時間45分・甲種3時間15分。需要と入りやすさから、初めてなら合格率が比較的高い乙6(消火器)→乙4(自動火災報知設備)の順が王道です。
次の一手は、自分が関わりたい消防用設備を1つ思い浮かべ、上の一覧でそれが何類かを確認すること。 そこが、あなたの1類目です。
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出典:
- 一般財団法人 消防試験研究センター — 消防設備士試験の概要・試験結果統計・受験案内
- 消防法・消防法施行令 — 消防用設備等の種類と消防設備士の業務範囲





















































































