二級ボイラー技士 燃料及び燃焼 練習問題 第35問: 重油の燃焼計算に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。ただし、重油の元素組成を炭素(C)79%、水素(H)11%、硫黄(S)2%、酸素(O)3%、窒素(N)
重油の燃焼計算に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。ただし、重油の元素組成を炭素(C)79%、水素(H)11%、硫黄(S)2%、酸素(O)3%、窒素(N)0.5%、水分0.5%、灰分4%(質量比)とし、理論空気量の計算には簡略式を使用するものとする。
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正解: 2. 完全燃焼時の乾き排ガス中の主な成分はCO2・SO2・N2・O2であり、水蒸気(H2O)は含まれない
「乾き排ガス」とは排ガスから水蒸気(H2O)を除いた成分のみを指す概念であり、その主な成分はCO2(炭素の燃焼生成物)・SO2(硫黄の燃焼生成物)・N2(空気中の窒素)・O2(過剰空気分)である。水蒸気(H2O)は水素の燃焼生成物および燃料中の水分の蒸発分として湿り排ガス中には大量に含まれるが、「乾き」排ガスの定義上は除外される(含まれない)ため、「完全燃焼時の乾き排ガス中の主な成分はCO2・SO2・N2・O2であり、水蒸気は含まれない」は正しい。「上記の重油1kgを完全燃焼させるのに必要な理論酸素量は約0.5m³(N)である」は誤りで、理論酸素量O0(m³N/kg)はO0=1.867C+5.56H+0.70S−0.70Oの簡略式で計算され、C=0.79・H=0.11・S=0.02・O=0.03を代入するとO0≒1.867×0.79+5.56×0.11+0.70×0.02−0.70×0.03≒1.475+0.612+0.014−0.021≒2.08m³N/kgとなり、約0.5m³は大幅に過小である。「空気比1.2で運転した場合の実際の供給空気量は理論空気量の80%となる」は誤りで、空気比m=1.2とは実供給空気量=理論空気量×1.2、すなわち理論空気量の120%を意味する(80%となるのはm=0.8の場合)。「理論空気量(乾き空気)は理論酸素量を約5.56倍した値となる」は誤りで、乾き空気の酸素体積比率は約21vol%(0.21)であるから、理論空気量=理論酸素量÷0.21≒4.76倍となる(5.56倍は水素の理論酸素量係数と混同した誤値で、正しくは約4.76倍)。「この重油の低発熱量は高発熱量より大きい」は誤りで、低発熱量(真発熱量)は高発熱量(総発熱量)から水蒸気の凝縮潜熱分を差し引いた値であるため、常に高発熱量より小さい。
関連キーワード: 乾き排ガス・燃焼計算・理論酸素量・乾き排ガス成分・空気比
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