結論:該当する資格を持っているなら、最大で50点分が消える
エックス線作業主任者試験は4科目・各10問で、科目ごとに配点が違います。
| 科目 | 出題数(配点) |
|---|---|
| エックス線の管理に関する知識 | 10問(30点) |
| 関係法令 | 10問(20点) |
| エックス線の測定に関する知識 | 10問(25点) |
| エックス線の生体に与える影響に関する知識 | 10問(25点) |
この4科目のうち、一定の資格を持っていると受験しなくてよい科目があります。
| 免除を受けられる者 | 免除される科目 | 消える配点 |
|---|---|---|
| 第二種放射線取扱主任者免状の交付を受けた者 | 測定 + 生体 の2科目 | 50点分 |
| ガンマ線透過写真撮影作業主任者免許試験に合格した者 | 生体 の1科目 | 25点分 |
第二種放射線取扱主任者を持っていれば、100点満点のうち半分が最初から範囲外になります。
試験時間も短くなる
見落とされがちですが、免除は科目だけでなく拘束時間にも効きます。
| 試験時間 | |
|---|---|
| 免除なし | 12:30〜16:30 4時間 |
| 1科目免除者 | 12:30〜15:30 3時間 |
| 2科目免除者 | 12:30〜14:30 2時間 |
2科目免除なら半分の2時間で終わります。 遠方のセンターまで行く人には、帰りの便が変わるレベルの差です。
ガンマ線は「免許を受けた者」ではなく「試験に合格した者」
条件の書き方が2つで違います。ここは実務的に大きな差です。
- 第二種放射線取扱主任者 → 免状の交付を受けた者
- ガンマ線透過写真撮影作業主任者 → 免許試験に合格した者
ガンマ線のほうは、免許証をまだ受けていなくても、試験に合格していれば免除の対象です。添付書類も「ガンマ線透過写真撮影作業主任者免許証の写し又は合格通知書の写し」と両方が認められています。
▶️ 合格通知書が手元にある段階で、エックス線の受験申請に使えます。 免許申請を待つ必要はありません。
なお第二種放射線取扱主任者については、旧第二種放射線取扱主任者免状(一般)も含むとされています。
手続きは受験申請書の1か所
免除は自動では適用されません。申請時に自分で書きます。
- 受験申請書のB欄の学科「一部免除」を○で囲む
- 括弧書きで免除科目を記入する
- 第二種放射線取扱主任者 → (測定)(生体)
- ガンマ線透過写真撮影作業主任者 → (生体)
- 添付書類を用意する
- 第二種放射線取扱主任者免状の写し
- または ガンマ線透過写真撮影作業主任者免許証の写し/合格通知書の写し
▶️ 書き忘れると4科目受験になります。 申請書を出す前に、B欄だけは指差しで確認してください。
🔴 免除すると「逃げ場」が減る
ここが本題です。免除は必ず得とは限りません。
合格基準は「科目ごとの得点が40%以上で、かつ、その合計が60%以上」です。免除した科目は受験しないので、判定は残った科目だけで行われます。
| 判定に使う科目 | 満点 | |
|---|---|---|
| 免除なし | 管理30・法令20・測定25・生体25 | 100点 |
| 1科目免除 | 管理30・法令20・測定25 | 75点 |
| 2科目免除 | 管理30・法令20 | 50点 |
4科目あれば、苦手な1科目が40%ぎりぎりでも、他の3科目で合計60%を作れます。ところが2科目免除だと、管理と法令の2つしかありません。どちらかが崩れた時点で、補う相手がいなくなります。
しかも残るのは配点が最大の「管理」(30点)と、法令(20点)です。
- 管理で40%を割る = 12点未満 → 不合格
- 法令で40%を割る = 8点未満 → 不合格
- 2科目の合計が60%を割る = 30点未満 → 不合格
▶️ 免除は「範囲が減る」であって「合格しやすくなる」ではありません。 残った科目の1問あたりの重みが上がるぶん、取りこぼしの許容量はむしろ小さくなります。
エックス線作業主任者の合格率は45.7%(令和7年度)で、安全衛生系のなかでは低めです。免除で油断すると、残った2科目で落ちます。
免除を使うなら「管理」に寄せる
2科目免除で受けるなら、学習配分は迷う余地がありません。管理(30点)と法令(20点)だけです。
- 管理は配点最大で、免除後は満点の6割を占めます。ここが本丸
- 法令は配点20点ですが、40%=8点の足切りがあります。捨てられません
免除なしで受ける場合との違いは、「測定」と「生体」に時間を使わなくてよいことです。浮いた時間は管理に回してください。管理は装置・遮蔽・管理区域・被ばく管理といった実務寄りの内容で、法令とも重なります。管理と法令をセットで回すと効率が上がります。
受験資格そのものは不要
免除の話と混同されやすいのですが、エックス線作業主任者試験には受験資格がありません(本人確認証明書の添付は必要です)。実務経験も学歴も問われません。
つまり、第二種放射線取扱主任者やガンマ線透過写真撮影作業主任者を持っていない人でも、そのまま4科目で受験できます。免除は「持っている人へのショートカット」であって、受験の条件ではありません。
残った科目を集中して解く
免除を使う場合、演習も残った科目だけに絞れます。ぴよパスではエックス線作業主任者のオリジナル練習問題を科目別に無料公開しているので、管理と法令だけを続けて解けます。
- エックス線作業主任者の練習問題(管理・関係法令・測定・生体)
まとめ
- 第二種放射線取扱主任者免状で「測定」「生体」の2科目・50点分が免除される
- ガンマ線透過写真撮影作業主任者は「免許試験に合格した者」で対象。合格通知書の写しでよい
- 試験時間も4時間 → 3時間(1科目)→ 2時間(2科目)と短くなる
- 手続きは受験申請書B欄の「一部免除」を○で囲み、(測定)(生体)と記入+写しの添付
- 🔴 免除すると判定は残った科目だけになり、逃げ場が減る。2科目免除は管理と法令のみ
- 受験資格そのものは不要。免除は条件ではなくショートカット
出典
- 公益財団法人 安全衛生技術試験協会「エックス線作業主任者の紹介」— 試験科目・出題数(配点)・試験時間(免除者の短縮時間を含む)/受験資格/免除科目の表(免除を受けることができる者・免除科目・手続・添付書類)
- 同「合格基準」— 「科目ごと(略)の得点が40%以上で、かつ、その合計が60%以上であること。」
⚠️ 免除を受けた場合の判定は、受験しない科目を除いた残りの科目で行われます。申請前には協会の受験案内で最新の記載を確認してください。
編集部の見方:免除の情報は「何が免除されるか」で終わっている解説が多いのですが、実際に効いてくるのは免除後の配点構成です。2科目免除だと満点が50点になり、判定に使える科目が2つしか残りません。範囲が半分になる代わりに、1科目でも崩れると補えなくなります。得か損かは、管理と法令をどれだけ固められるかで決まります。
関連記事
- エックス線作業主任者 予想問題180問の使い方
- 計算問題は捨てられるか — 計算が出るのは配点1位と2位の科目






