直前期は、広げるより戻る範囲と捨てる範囲を決める
一級ボイラー技士の直前期に、4科目を全部同じ濃さで読み直そうとすると間に合いません。焦って新しい範囲を増やすほど、すでに取れる問題の精度も落ちます。
直前期に決めるのは、「何をやるか」だけではありません。「何をやらないか」です。
| 時期 | やること | やらないこと |
|---|---|---|
| 7日前 | 低い科目を決める | 全範囲を最初から読み直す |
| 3日前 | 数字、式、用語を戻す | 新しい難問を増やす |
| 前日 | 事故確認にする | 長い通し演習で疲れる |
| 当日朝 | 間違えたメモだけ見る | 新しい問題で不安を増やす |
一級ボイラー技士は4科目それぞれに最低ラインがあります(各科目40%以上かつ全体60%以上が合格基準)。直前期は、低い科目を作らないことを優先します。
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捨てる範囲の判断基準
タイトルに「捨てる範囲を決める」と掲げた以上、具体的にお伝えします。直前期に後回しにしてよい分野の基準はこうです。
後回しにしてよいもの(残り7日・1日2時間未満の学習時間を前提)
| 捨ててよい細部 | 理由 |
|---|---|
| 自然循環ボイラーと強制循環ボイラーの構造比較(細部) | 本番での出題は原則1問、頻出は「自然循環=軽負荷向け」という概念レベル |
| 法令の届出先住所・機関名の正式表記 | 「誰に届けるか(行政 vs 事業主)」が問われ、住所は問われない |
| 燃料分析値の詳細計算(工業分析・元素分析の全数値) | 高位・低位発熱量の概念と相違点だけ押さえれば足りる |
| 超臨界ボイラーの詳細スペック | 出題頻度が低く、水管ボイラーの基本概念が先決 |
絶対に落としてはいけない核心(こちらに時間を集中)
- 水管ボイラーの水と蒸気の流れ(白紙に描けるレベル)
- 空気比の計算式(実際空気量÷理論空気量)と単位
- 25㎡・500㎡・40%/60% の法令数値と場面の組み合わせ
- プライミング・フォーミング・スケール・スラッジの違い
7日前は、低い科目を1つか2つに絞る
7日前にやることは、模試や問題演習の結果を見て、戻る科目を決めることです。
| 低い科目 | 戻る場所 |
|---|---|
| ボイラーの構造 | 水管ボイラー、附属設備、流れの図 |
| ボイラーの取扱い | 用語ペア、異常時の処置 |
| 燃料及び燃焼 | 空気比、熱量、効率、単位 |
| 関係法令 | 25㎡、500㎡、40%/60%、実務経験証明 |
ここで「全部やる」に戻ると、直前の1週間がぼやけます。低い科目を1つか2つに絞り、そこへ時間を置きます。
3日前は、数字と式と用語だけにする
3日前は、覚える量を増やす日ではありません。混ざりやすいものを整える日です。
| 確認するもの | 見ること |
|---|---|
| 水管の図 | 水と蒸気の流れを白紙に描けるか |
| 空気比 | 実際空気量÷理論空気量を逆にしないか |
| 熱量 | kJ/MJ、kg/h、パーセント/小数を混ぜないか |
| 法令数字 | 数字を場面で言えるか |
| 取扱い用語 | プライミング、フォーミング、スケール、スラッジを分けられるか |
3日前に新しい範囲を増やすと、確認する場所が増えすぎます。すでに間違えた場所を、もう一度点に戻します。
前日は、知識より事故を減らす
前日に長い演習を入れると、疲れが残ります。前日は、知識を増やすより事故を減らします。
| 前日に見るもの | 理由 |
|---|---|
| 持ち物 | 受験票、身分証、筆記具などの忘れ物を防ぐ |
| 試験時間 | 4時間で40問をどう進めるか確認する |
| 保留マーク | 迷う問題で止まりすぎないようにする |
| 解答欄 | 空欄やずれを残さないようにする |
| 間違えたメモ | 自分の癖だけ短く見る |
前日は「不安だからもう少し」より、「明日崩れない状態にする」を優先します。
試験会場での注意点も確認しておきましょう。受験票と顔写真付き身分証は忘れると受験できません。鉛筆(HBまたはB)と消しゴムはマークシート用のものを準備します。電卓は持ち込み不可です。
当日朝は、広げない
当日朝に新しい問題を解いて、分からない問題に当たると不安が増えます。見るのは、自分が間違えたメモだけで十分です。
| 当日朝に見るもの | 例 |
|---|---|
| 計算の一行 | 空気比は実際÷理論 |
| 単位の一行 | kJとMJをそろえる |
| 法令数字の一行 | 25㎡、500㎡、40%/60% |
| 用語ペアの一行 | プライミングとフォーミング |
| 時間配分の一行 | 1巡目で全問に触れる |
当日朝は、頭を散らさないことが大事です。短く見て、会場で落ち着いて読める状態にします。
直前にやらないことを決めておく
直前期は、やることより、やらないことを決める方が効きます。
| やらないこと | 理由 |
|---|---|
| 新しい教材を開く | 戻る場所が増えて不安が増える |
| 難問ばかり解く | 基本型の精度が落ちる |
| 4科目を均等に読み直す | 低い科目へ時間が残らない |
| 夜遅くまで粘る | 当日の読解力が落ちる |
| 正解した問題を全部見直す | 迷った問題へ時間を使えない |
「やらない」と決めるのは、手抜きではありません。取れる問題を守るための直前対策です。
まとめ
一級ボイラー技士の直前期は、気合いで全部を詰め込む時期ではありません。
7日前に低い科目を決める。3日前に数字、式、用語を戻す。前日は事故を減らす。当日朝は新しい不安を増やさない。捨てる範囲は「細部の比較・住所・超低頻出スペック」と決め、核心の水管・計算・法令数値・取扱い用語に時間を集中させます。
水管の図、計算の式と単位、法令数字、取扱い用語。この4つに戻れる状態を作っておけば、試験中に迷っても立て直しやすくなります。
最後は、広げるより整える。直前期はその方が点に残ります。
出典・参考(2026年5月23日確認):
- 公益財団法人 安全衛生技術試験協会 一級ボイラー技士の紹介 — 試験科目、各科目の問題数、試験時間、合格基準
- 一般社団法人 日本ボイラ協会 一級ボイラー技士免許の取得について — 一級ボイラー技士試験科目






























































