第一種衛生管理者の試験で点を取るには、「どこにどれだけ問題が出るか」を先に押さえるのが近道です。全44問の配点を知らずに闇雲に勉強すると、配点の小さいところに時間をかけたり、足切りのある科目を落としたりして、トータルの点が伸びません。
第一種は単に60%取れば受かる試験ではなく、各科目40%以上という足切りが同時にかかります。つまり「得意で稼ぐ」だけでなく「苦手を守る」設計が要る。この記事では、配点の地図を描いたうえで、どこで稼ぎ、どこを守るかという得点戦略に落とし込みます。
この記事で分かること
- 全44問が各科目にどう配分されているか
- 合格に必要な「全体27問」と「各科目4割」の二重基準
- どの科目で稼ぎ、どの科目を死守するかの役割分担
- 7問科目・10問科目それぞれの足切りラインの目安
- 配点を踏まえた失敗パターンと、その回避策
独学の本命テキスト
第一種衛生管理者の学習に使うテキストで迷ったら、評価の定まったこの本命が無難です。
※価格・評価は変動します。改訂年(2024年以降推奨)を商品ページで確認してください。上記は Amazon アソシエイトのリンクです。
配点の地図:有害業務が約45%を占める
まず全体像です。第一種衛生管理者は5科目・計44問で、有害業務・共通・労働生理の3つのまとまりに整理できます。
| まとまり | 科目(問題数) | 小計 |
|---|---|---|
| 有害業務 | 関係法令・有害(10問)+労働衛生・有害(10問) | 20問 |
| 共通 | 関係法令・共通(7問)+労働衛生・共通(7問) | 14問 |
| 労働生理 | 労働生理(10問) | 10問 |
20問の有害業務が全体の約45%を占める最大の山です。第一種だけにある範囲で、ここの出来が合否を大きく左右します。配点が大きいということは、勉強時間を最も寄せるべき場所だということです。
合格の条件は「27問」と「各科目4割」の両方
ここを誤解している人が多いので、はっきりさせます。合格には次の2条件を同時に満たす必要があります。
| 判定 | 基準 | 具体的には |
|---|---|---|
| 全体 | 60%以上 | 44問中27問以上 |
| 各科目 | 40%以上 | 科目ごとの足切り |
ポイントは2つ目です。全体で27問を超えていても、どれか1科目でも40%を下回ると不合格になります。たとえば得意科目で荒稼ぎしても、労働生理が4割未満なら落ちる。だから得点戦略は「稼ぐ科目」と「守る科目」の両面で考える必要があります。合格基準の詳しい解説は 合格3要点 にまとめています。
稼ぐ科目・守る科目を役割分担する
27問を組み立てるとき、全科目を均等に狙う必要はありません。配点と取りやすさで役割を分けます。
- 有害業務20問=主戦場(稼ぐ): 配点最大で、覚えるほど点になります。学習時間の半分以上をここに。ここで12〜15問取れると、合格がぐっと近づきます。
- 共通14問=安定得点源(稼ぐ): 暗記中心で取りやすく、第二種と重なる範囲。ここを固めると土台が安定します。
- 労働生理10問=足切りを守る(守る): 理解中心で、後回しにされがち。稼ぎ頭ではないが、ここを落とすと足切りで即アウト。
イメージとしては、有害業務と共通で得点を積み上げ、労働生理は最低限4割を死守しつつ取れれば上乗せ、という配分です。科目ごとの具体的な攻め方は 科目別攻略 を参照してください。
足切りラインを問題数で把握する
「40%」を問題数に直しておくと、本番で守るべき最低ラインが具体的になります。
- 10問の科目(関係法令・有害/労働衛生・有害/労働生理): 4割=4問が最低ライン。
- 7問の科目(関係法令・共通/労働衛生・共通): 4割=2.8問なので、実質3問は確保したい。
つまり、どの科目も「最低でもこれだけは取る」という守りの数字があります。模試や予想問題を解くときは、合計点だけでなく科目ごとの正答数を必ず見て、上記を下回る科目がないかチェックしてください。1科目でも危なければ、そこが最優先の補強対象です。出題の傾向は 出題傾向 も参考になります。
合格する得点イメージを2パターン作っておくと、自分の現在地に応じて目標設定できます。
| シナリオ | 有害業務 (20問) | 共通 (14問) | 労働生理 (10問) | 合計 | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| ギリギリ合格ライン | 12問 (60%) | 9問 (64%) | 6問 (60%) | 27問 | 全体60%・足切り回避で合格 |
| 余裕ライン | 15問 (75%) | 11問 (79%) | 7問 (70%) | 33問 | 各科目70%超で安定合格圏 |
ギリギリラインは、有害業務12問・共通9問・労働生理6問=合計27問です。各科目も4割を超えており合格要件を満たしますが、1問のミスでラインを割るリスクがあります。余裕ラインを目指すと、本番でのミスや問題の難化に対する緩衝ができます。
逆に、合計が30問あっても労働生理が3問(3割)なら足切りで不合格になります。「合計は足りているのに1科目で沈む」のが第一種でいちばん惜しい負け方です。
模試の結果別に、次の一手も決めておきましょう。
- もし合計は届くが1科目が4割未満なら: 全体の底上げより、その科目だけを集中補強する。
- もし有害業務が伸び悩むなら: 配点最大なのでここの1問は重い。頻出論点に絞って演習量を増やす。
- もし全科目4割は超えるが合計27問に届かないなら: 取りやすい共通と有害業務で上積みを狙う。
配点を踏まえてよくある失敗と対処
全体60%だけ意識して足切りを忘れる。 合計点ばかり追って科目別を見ないと、本番で1科目の足切りに沈みます。演習は必ず科目ごとの正答数で振り返る。
有害業務の大きさを軽視する。 20問という最大配点を後回しにすると、稼ぎ頭を取り逃します。最初から学習時間を有害業務に厚く割く。
労働生理を後回しにして足切り。 「あとでやる」と放置されやすい科目ですが、4割を割れば一発アウト。理解中心の科目なので、早めに着手して仕組みで覚えておきます。
まとめ:次にやること
第一種衛生管理者の得点戦略は、配点最大の有害業務20問で稼ぎ、共通14問で土台を固め、労働生理10問で足切りを守る——この役割分担に尽きます。全体27問という総量と、全科目4割という足切りの両方を意識してください。
次にやるべきは、自分の科目別の現在地を測ることです。予想問題を1セット解き、各科目の正答数を出してみれば、稼げる科目と足切りが危ない科目がはっきりします。そこから学習の優先順位を引けば、限られた時間を最も効率よく配分できます。
第一種衛生管理者の予想問題160問で、科目別の現在地を確かめる →
出典:
- 公益財団法人 安全衛生技術試験協会 衛生管理者試験 — 試験概要・受験案内
- 労働安全衛生法 (昭和 47 年法律第 57 号)









































































