結論: 合格は『18/30 問 + 各科目 4/10 問』の同時クリア、目標は +3 問の安全マージン
第二種衛生管理者の合格は、公益財団法人 安全衛生技術試験協会の公表基準で 「総得点 60% 以上」+「各科目 40% 以上」の二重条件 によって決まります。30 問換算では 全体 18 問 + 関係法令 4 問 + 労働衛生 4 問 + 労働生理 4 問 が最低ラインで、ここを 1 問でも下回ると不合格。逆に「全体 22 問取れても生理が 3 問」のケースは足切り、「各科目 5 問ずつでも合計 15 問」のケースは総得点不足で、どちらも不合格になります。
| 条件 | ライン | 30 問換算 | 配点換算 (300 点満点) |
|---|---|---|---|
| 各科目 40% 以上 | 各科目 4/10 問 | 関係法令 4 + 労働衛生 4 + 労働生理 4 | 各科目 40 点以上 |
| 総得点 60% 以上 | 合計 18/30 問 | 関係法令 + 労働衛生 + 労働生理 = 18 問以上 | 180 点以上 |
| 推奨目標 (+3 問) | 各科目 7/10 問・合計 21/30 問 | — | 210 点以上 |
編集部の見立てでは、独学受験者は 「全体 21 問・各科目 7 問」を狙うのが標準。理由は単純で、近年の合格率がおおむね 49〜50% の接戦圏で、1 問のミスが合否を分ける構造だからです。+3 問の安全マージンを最初から設計しておけば、本番の体感補正やマークミスの保険まで賄えます。
1 行で答える: 合格点・合格ライン・何問正解で合格か
検索で頻出の数値を、先にまとめて即答します。
| 質問 | 答え |
|---|---|
| 合格点は何点? | 300 点満点中 180 点以上 (合格ライン = 全体 60%)。30 問換算で 18 問正解 |
| 合格ラインは何 %? | 全体 60% + 各科目 40% 以上 の 2 条件を同時に満たすこと |
| 何問正解で合格? | 30 問中 18 問。ただし各科目 (関係法令・労働衛生・労働生理) で 10 問中 4 問以上 を同時に満たす必要がある |
| 足切り (最低ライン) は? | 各科目 4 問。1 科目でも 3 問以下だと、合計 18 問を超えていても不合格 |
| 第一種との合格点の違いは? | 基準 (全体 60% + 各 40%) は同じ。母数が第二種 300 点 / 30 問、第一種 400 点 / 44 問 と異なる |
公益財団法人 安全衛生技術試験協会の合格基準は 「科目ごと (範囲が分かれているものは範囲ごと) の得点が 40% 以上で、かつ、その合計が 60% 以上であること」 と公表されています。第二種はこの「合計 60% = 18 問」と「各科目 40% = 各 4 問」を両方クリアして初めて合格です。
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試験の前提を再確認 (公益財団法人 安全衛生技術試験協会)
合格基準を語る前に、出題構成・受験形式・運営機関を確定させておきます。基準は「制度+試験運用」の上に乗っているため、ここをずらすと数字の読み方を間違えます。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 試験機関 | 公益財団法人 安全衛生技術試験協会 | 全国 7 か所の安全衛生技術センター |
| 試験形式 | マークシート (五肢択一) | CBT ではなく紙ベース |
| 出題数 | 関係法令 10 問 + 労働衛生 10 問 + 労働生理 10 問 = 30 問 | 各 100 点・合計 300 点 |
| 試験時間 | 3 時間 (科目免除者 2 時間 15 分) | 1 問あたり 6 分配分 |
| 合格基準 | 各科目 40% 以上 + 総得点 60% 以上 | 同時クリア必須 |
| 受験料 | 8,800 円 (2023 年 6 月改定後、2026 年も同額) | 郵便振替または銀行振込 |
| 受験資格 | 大卒 1 年・短大卒 3 年・高卒 10 年の労働衛生実務経験など | 安衛則第 10 条 |
| 必置事業場 | 常時 50 人以上 (有害業務なし) | 労働安全衛生法第 12 条 |
| 直近合格率 | 49% 前後 (近年おおむね 49〜50%) | 母集団は労働者中心 |
第二種は 1972 年の労働安全衛生法施行で制度化され、現在は年間約 40,000 人が受験する規模。選任が法律で義務付けられている資格 であるため、合格基準は協会公表通りに厳格運用され、合格点の引下げや救済補正は原則として行われません。各科目の配点が均等であることを得点戦略の視点で深掘りした 第二種衛生管理者 配点、年度別の推移を扱う 第二種衛生管理者 合格率 も合わせて確認すると、合格点の位置づけがより立体的に見えます。
各科目 40% 以上 (足切り) の中身
科目別 40% の足切りは、5 肢択一 10 問のうち 4 問正解 が下限。確率論的には、すべて完全な勘で書くと 1 科目 2 問 (20%) 程度に収束するため、4 問は「勘では届かない・最低限の学習が前提」のライン設定です。
関係法令 10 問 (法令ベース・暗記主体)
労働安全衛生法・労働基準法・労働安全衛生規則を中心に、衛生委員会 (第 18 条)・衛生管理者の選任 (第 12 条 + 安衛則第 7 条)・健康診断 (安衛則第 43-45 条)・労働時間と休憩 (労基法第 32-34 条) などが頻出。1 問 = 数値暗記が 60%、概念理解が 40% の構成で、テキスト 1 周 + 過去 5 年分の演習でほぼ 7 問は取れます。
| 頻出論点 | 数値の出題例 |
|---|---|
| 衛生管理者の選任 | 50 人以上で必置・200 人で 2 人・500 人で 3 人 |
| 衛生委員会 | 50 人以上で月 1 回開催 |
| 産業医 | 50 人以上で選任・1,000 人以上で専属 |
| 一般健康診断 | 雇入時 + 年 1 回 (深夜業は 6 か月に 1 回) |
| 年次有給休暇 | 6 か月勤続 + 全労働日の 8 割出勤で 10 日付与 |
労働衛生 10 問 (概念理解 + 数値暗記の半々)
作業環境管理・作業管理・健康管理の 3 管理を軸に、温熱条件 (WBGT)・照度基準・換気・メンタルヘルスケア・救急処置などが出題。1 問 = 数値 30%、概念 50%、図表 20% で、関係法令より理解寄り。第一種にある「有害業務 (特化則・有機則など)」は対象外なので、有害業務関連の数値は覚える必要がありません。
| 頻出論点 | 出題の傾向 |
|---|---|
| 照度基準 | 一般作業 150 lx・精密作業 300 lx |
| メンタルヘルス | ストレスチェック 50 人以上で実施義務・4 つのケア |
| 救急処置 | 一次救命処置・心肺蘇生・AED 使用手順 |
| 食中毒 | ノロウイルス・サルモネラ・ボツリヌス菌の特徴 |
| BMI・喫煙 | BMI 25 以上で肥満・受動喫煙対策 |
労働生理 10 問 (人体構造の理解・第一種と共通)
血液・循環・呼吸・消化・神経・代謝・感覚器など、人体の仕組みを問う科目。「足切り事故が一番多い科目」 で、原因はテキストの後半に配置されて学習時間が削られること、図解理解が必要で一夜漬けが効きにくいこと、の 2 点。学習開始 1-2 週間で完成させる順序設計が合格者の標準です。
| 頻出論点 | 数値の出題例 |
|---|---|
| 血液 | 赤血球 男 500 万/μL・女 450 万/μL・血漿成分 |
| 心拍数 | 安静時 60-80 回/分・1 回拍出量 70 mL |
| 呼吸 | 呼吸数 16-20 回/分・1 回換気量 500 mL |
| 基礎代謝 | 男性 1,500 kcal・女性 1,200 kcal の目安 |
| BMI 計算 | 体重 (kg) ÷ 身長 (m) ² |
総得点 60% 以上 (全体ライン) の中身
総得点は 30 問中 18 問が最低ライン。配点を 1 問 10 点に揃えると 180/300 点。過去 5 年の合格者得点分布は 「18-25 問の正答」 に集中 しており、26 問以上は上位 10% 程度です。
| 正答数の帯 | 受験者母集団の推定比率 | 合否 |
|---|---|---|
| 0-9 問 | 約 5% | 不合格 (大半が未学習) |
| 10-14 問 | 約 15% | 不合格 (中途半端学習) |
| 15-17 問 | 約 25% | 不合格 (惜敗ゾーン) |
| 18-20 問 | 約 30% | 合格 (合格者の過半数) |
| 21-25 問 | 約 20% | 合格 (推奨マージン圏) |
| 26 問以上 | 約 5% | 合格 (上位層) |
合格者は 「過剰得点を狙いに行かない・足切り回避を優先する」 戦略で、平均 19-21 問の合格が最も多い帯。20 問前後を中央値に持ってくる学習設計がコスパ最大化のルートです。
同時クリアが必要な理由 — 落ちる典型パターン
科目別 40% と全体 60% を「両方」課す制度設計は、知識の偏りを許さない目的があります。実際に「片方だけ満たして落ちる」典型例は次の 3 つ。
落ち方 A: 全体 22 問取れたのに労働生理 3 問で足切り
| 関係法令 | 労働衛生 | 労働生理 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 9 問 | 10 問 | 3 問 | 22 問 (合格ラインの 73%) |
→ 不合格。関係法令と労働衛生で稼ぎ過ぎても、労働生理が 4 問に届かないと足切り。直前に法令・衛生だけ詰め込んで生理を捨てる学習設計がこの結果を生みます。
落ち方 B: 各科目 5 問ずつで全体 15 問
| 関係法令 | 労働衛生 | 労働生理 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 5 問 | 5 問 | 5 問 | 15 問 (合格ラインの 50%) |
→ 不合格。各科目で足切りはクリアしているが、合計 18 問に届かない。学習が広く浅くて、どの科目も 5 問付近で頭打ちになるパターン。
落ち方 C: ギリギリ狙いで 17 問
| 関係法令 | 労働衛生 | 労働生理 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 6 問 | 6 問 | 5 問 | 17 問 (合格ラインに 1 問足りない) |
→ 不合格。模試で「だいたい 18 問取れるから大丈夫」と判断したが、本番の体感補正で 1-2 問落として 17 問に着地する典型。+3 問のマージン設計を怠った結果。
目標設計: 21/30 問 + 各科目 7/10 問 の根拠
合格者が +3 問のマージンを推奨する理由を、具体的な数値で並べると次の通り。
| 補正要因 | 推定影響 | 必要マージン |
|---|---|---|
| 本番の緊張による体感落ち | -1 問 | +1 問 |
| マークミス保険 | -0.5 問 | +1 問 |
| 模試と本番の問題難度差 | -1 問 | +1 問 |
| 合計 | 約 -2.5 問 | +3 問 |
模試で 21 問取れる状態 = 本番で 18 問着地のラインです。「模試で 18 問だから合格」と判断する受験者の多くは、本番で 16-17 問に落ちて不合格になります。
学習順序: 労働生理 → 関係法令 → 労働衛生 の逆積み
合格基準から逆算する学習順序は 「足切りリスクが高い科目 → 数値暗記の多い科目 → 直前期に総まとめできる科目」 の順。第二種衛生管理者では次の流れが合格者の標準ルートです。
| フェーズ | 期間目安 | 主科目 | 達成ライン |
|---|---|---|---|
| 1. 労働生理を仕上げる | 学習開始 1-2 週間 | 労働生理 10 問 | 演習 30 問で 8 割正答 |
| 2. 関係法令の数値暗記 | 3-4 週目 | 関係法令 10 問 | 過去 5 年分で 7 割 |
| 3. 労働衛生の理解 | 5-6 週目 | 労働衛生 10 問 | 概念 + 数値で 7 割 |
| 4. 30 問模試の反復 | 7-8 週目 (本番直前 4 週間) | 全 30 問 | 毎週 21 問突破を確認 |
労働生理を後ろに置くと、足切り事故率が一気に跳ね上がります。理解中心の科目なので「先に終わらせて精神的余裕を得る」のが合格者の共通行動。
残り時間別 合格基準の追い込み方
試験までの残り日数で、どの条件を優先するかを切り替えます。
| 残り期間 | 18/30 (総得点) | 各 4/10 (足切り) | 優先タスク |
|---|---|---|---|
| 8 週間以上 | 21 問狙いで余裕設計 | 各科目 7 問狙い | 全科目バランス + 30 問模試 1-2 週ごと |
| 4-7 週間 | 18 問を毎週ヒット | 弱点科目を 4 → 6 問へ | 弱点科目 + 直近 5 年分演習 |
| 2-3 週間 | 18 問を割らない | 最弱科目を 5 問安定へ | 数値表の暗記カード化 |
| 1 週間 | 模試 18-21 問の維持 | 足切り回避優先 | 過去問通読 + 不安箇所のテキスト再読 |
| 3 日 | 模試で 18 問キープ | 足切りラインの確認 | 数値・選任要件・図表のラスト確認 |
向く人 / 向かない人
向く人:
- 50 人以上の事業場で衛生管理者の選任を任された総務・人事担当
- 工場・倉庫・小売店など第一種の有害業務がない現場で必置
- ビルメン 4 点セット + 第二種衛生で総務分野まで広げたい設備管理者
向かない人 (= まず第一種を検討すべき人):
- 化学工場・有機溶剤を扱う製造業など、有害業務に常時 30 人以上が従事する事業場 の担当者 (第二種では選任要件を満たせない、安衛則第 7 条)
- 製造業の安全衛生担当としてキャリアを伸ばしたい人 → 第一種衛生管理者
- 衛生管理者の上位資格 (労働衛生コンサルタント) を見据える人 → 第一種を経由
第二種が「活きにくいシーン」: 製造業のうち化学物質を扱う現場 (=第二種では選任不可)、専属産業医のいる 1,000 人以上事業場 (=産業医が衛生管理の一部を担当)、海外赴任の安全衛生 (=現地法令が優先)。
合格基準クリアのチェックリスト
- 各科目 4 問 + 全体 18 問 が公表基準であることを暗唱できる
- 目標は各科目 7 問 + 全体 21 問 で +3 問のマージンを確保
- 労働生理を学習開始 2 週間で完成 させ足切り事故を防ぐ
- 関係法令の数値表 (50/200/500/1000/2000/3000 の選任人数) を完全暗記
- 過去 5 年分の 30 問演習 を 1 週間に 1-2 セット実施
- 直前 4 週間は毎週末に模試 で 18 問と各科目 4 問の両クリアを確認
- マークシート転記時間 を 5-10 分残し、マークミスの保険にする
このチェックリストを学習開始時に固定し、進捗を週次で照合します。
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まとめ
第二種衛生管理者の合格は、「30 問中 18 問」かつ「各科目 10 問中 4 問」の同時クリア で決まります。約 40,000 人が受験して合格率がおおむね 49〜50% の接戦資格なので、目標は +3 問のマージンを乗せた『全体 21 問 + 各科目 7 問』 が標準。学習順序は労働生理 → 関係法令 → 労働衛生の逆積み、直前期は毎週模試で 18 問を割らないか確認、の運用が合格者の共通行動です。
出典:
- 公益財団法人 安全衛生技術試験協会 衛生管理者試験 — 試験概要・受験案内・合格基準
- 労働安全衛生法 (昭和 47 年法律第 57 号) 第 12 条 (衛生管理者) / 第 13 条 (産業医) / 第 18 条 (衛生委員会)
- 労働安全衛生規則 第 7 条 (衛生管理者の選任) / 第 43-45 条 (健康診断)
- 厚生労働省 労働災害発生状況 — 衛生管理者選任義務事業場の統計








































































