語尾を見るだけで、14個は新旧に割れる
QC七つ道具と新QC七つ道具は合わせて14個あり、名前も似ています。ところがどちらに属するかは、語尾を見るだけで例外なく決まります。
- 新QC七つ道具は、7つとも「法」で終わる — 親和図法・連関図法・系統図法・マトリックス図法・アローダイアグラム法・PDPC法・マトリックスデータ解析法
- QC七つ道具は、1つも「法」で終わらない — パレート図・特性要因図・ヒストグラム・グラフ/管理図・チェックシート・散布図・層別
「マトリックス図法」のように、新側には「図」が付くものもありますが、最後は必ず「法」です。旧側には「図」で終わるもの(パレート図・特性要因図・散布図・管理図)がありますが、「法」で終わるものは1つもありません。
▶ 「◯◯法」と書いてあったら新QC七つ道具。これだけで、含まれる/含まれないを問う設問はほぼ処理できます。
データの種類で割ると、例外が1つだけ出る
もう1本の軸は、扱うデータです。
| 扱うデータ | 中身 | |
|---|---|---|
| QC七つ道具 | 数値データが中心 | 測った値を図にして読み取る |
| 新QC七つ道具 | 言語データ | 数値にならない情報を整理・構造化する |
ここに例外が1つだけあります。マトリックスデータ解析法です。新QC七つ道具の一員でありながら、唯一、数値データを扱います。多くの変数をより少ない指標に集約して全体の見通しをよくする手法で、この点で七つの中で異質だと言われます。
▶ 「新QC七つ道具が扱うのは言語データ」という説明は正しいのですが、「7つすべてが言語データ」と言うと誤りになります。設問はこの1点を狙ってきます。
覚え方としては、「法」で終わるのに数値を扱う唯一の手法、と語尾の規則と結びつけておくと取り出しやすくなります。
🔴 級によって「七つ」の数え方が変わる
教材によってQC七つ道具の並びが違って見えることがあります。これは書き手の癖ではなく、日本規格協会が公開している資料の中で、級ごとに書き分けているためです。
4級の手引きは、七つをこう挙げています。
QC 七つ道具として選ばれた手法は、パレート図、特性要因図、ヒストグラム、グラフ/管理図、チェックシート、散布図、層別の七つです。
グラフと管理図をまとめて1項目として数え、層別を7つ目に入れる形です。
ところが3級のレベル表と、級をまたいで手法を並べたマトリックス手法編では、同じ場所がこう書かれています。
グラフ(管理図は別項目として記載)
そして管理図は「■管理図」という独立した大項目になり、X̄-R管理図・p管理図・np管理図…と細目が並びます。
| 4級の手引き | 3級のレベル表・マトリックス手法編 | |
|---|---|---|
| 七つ目の並び | グラフ/管理図・層別 | グラフ・層別 |
| 管理図の位置 | 七つ道具の中 | 独立した大項目 |
▶ 級が上がると管理図が七つ道具から独立する、と理解しておくと、教材どうしの食い違いに戸惑わずに済みます。3級では管理図そのものに複数の種類が問われるので、七つ道具の一項目に収まらなくなる、という順序です。
⚠️ どちらかが誤りではありません。4級の範囲では管理図をグラフの一種として扱えば足り、3級では足りない、という深さの違いです。自分が受ける級の資料に合わせるのが正解です。
QC七つ道具は「何をしたいか」で3群に落ちる
7つを名前の順に覚えると混ざるので、目的で束ねます。
| したいこと | 手法 |
|---|---|
| データを集める | チェックシート |
| 分ける・順位をつける | 層別、パレート図 |
| ばらつきの形を見る | ヒストグラム |
| 関係を見る | 散布図(2つの数値の関係)、特性要因図(結果と要因の関係) |
| 時間の動きを見る | グラフ/管理図 |
「関係を見る」の2つが、数値どうしか、結果と原因かで分かれるのがこの群の要点です。散布図は測った2種類の数値を打点しますが、特性要因図は数値を使わずに描けます。大骨・中骨・小骨という階層で要因を並べるだけなので、扱っているのは言語情報です。新QC七つ道具の連関図法と共通する性格で、旧側にいながら言語情報を扱うという非対称があります。
▶ 上の「QC七つ道具は数値データ、新QC七つ道具は言語データ」という大枠には、新旧それぞれに例外が1つずつあることになります。新の例外が数値を扱うマトリックスデータ解析法、旧の例外が言語情報を扱う特性要因図です。対で持つと、両方を同時に思い出せます。
新QC七つ道具は「使う順」に並べると覚えやすい
新側の7つは、改善を進める順番に並べ替えると意味がつながります。
- 親和図法 — 集めたバラバラの言語データを、似たもの同士でまとめる
- 連関図法 — 絡み合った原因どうしの関係を解きほぐす
- 系統図法 — 目的を手段へ、手段をさらに手段へと展開する
- マトリックス図法 — 2つの要素の対応関係を行と列で見る
- マトリックスデータ解析法 — 数値を少ない指標に集約する(唯一の数値系)
- アローダイアグラム法 — 作業の順序と日程を組む
- PDPC法 — 想定どおりに進まない場合の経路をあらかじめ描く
「マトリックス」が4番目と5番目で連続します。そして後ろのほうだけが数値です。この並びだと、例外の位置も一緒に覚えられます。
最後の2つは性格が変わります。アローダイアグラム法とPDPC法は、原因を整理する道具ではなく、これからの計画を描く道具です。前の5つが「いま何が起きているか」を整理するのに対し、この2つは「これから何をするか」を扱います。PDPCは想定外への備えなので、順調に進む前提のアローダイアグラムの次に来ます。
語呂は、順番を問われたときだけ使う
ここまでで新旧の判別も、データの種類も、目的の分類も理屈で出ます。語呂の出番は、新QC七つ道具の並び順そのものを思い出したいときだけです。
頭文字を並べると 親・連・系・マ・マ・ア・P になります。
- しんれんけい(親・連・系)
- まま(マトリックス図法・マトリックスデータ解析法)
- あP(アローダイアグラム法・PDPC法)
「しんれんけい、まま、あP」の3拍です。3つの塊がそれぞれ「言語をまとめる」「行列で見る」「計画を描く」に対応しているので、語呂と意味がずれません。
QC七つ道具のほうは順番を問われることが少ないので、無理に語呂を作ると新側の語呂と混ざります。旧側は目的の分類のまま持つのが安全です。
名前を言えることと、選べることは違う
14個を言えるようになっても、選択肢の形にされると崩れます。「QC七つ道具に含まれないもの」「新QC七つ道具が扱うデータ」「七つの中で異質なもの」は、いずれも14個を暗唱できても、分類の軸を持っていないと選べません。
QC検定3級の練習問題は全300問を無料で公開しています。新QC七つ道具の設問は手法ごとに用意してあり、マトリックスデータ解析法が異質である理由を問う形も入れてあるので、例外を取りこぼしていればその場で分かります。
計算公式のほうはQC検定3級の計算問題、合格に必要な得点の作り方は合格基準の読み方で扱っています。4級から始める場合は4級は手引きだけで受かるかを先に読んでください。
出典
- 一般財団法人日本規格協会「品質管理検定レベル表(3級)」(QC七つ道具・新QC七つ道具の項目、管理図の独立した大項目としての記載)
- 同「品質管理検定マトリックス手法編」(級ごとの手法の対応、グラフと管理図の書き分け)
- 同「品質管理検定(QC検定)4級の手引き Ver.3.2」(QC七つ道具の七つの列挙)
いずれも2026年8月26日に確認しました。ぴよパスの練習問題は本試験の問題ではなく、公開情報をもとに独自に作成したオリジナル予想問題です。各手法の定義そのものは日本産業規格に基づくため、本記事では引用せず、役割と分類の観点から説明しています。










