模試や予想問題を解いたあと、点数を見て一喜一憂して終わり——これが冷凍3種で一番もったいない時間の使い方です。冷凍3種は法令20問 (合格基準12問以上) と保安管理技術15問 (合格基準9問以上) の2科目で、各科目60%以上が独立した足切り。総合点では合格圏に見えても、片方の科目が60%を割っていれば不合格です。だからこそ「総合点」ではなく「科目別の正答率」を見て、弱点を次の一周で潰す回し方が要になります。
この記事は、模試の受け方そのものより「解いたあとどう回すか」に絞りました。1回分を解いて、弱点を特定し、復習して、次の一周で確認する——この循環の作り方を具体的に示します。
この記事で分かること
- 模試・予想問題を「解いて終わり」にしない復習サイクルの組み方
- 総合点ではなく科目別正答率で弱点を見る理由
- 誤答を3つに分類して、種類ごとに対策を変える方法
- 同じ問題集を2周目・3周目でどう回すか
- 回し方で失敗する典型パターン
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見るのは総合点ではなく「科目別正答率」
採点したらまず、法令と保安管理技術を別々に集計します。冷凍3種は科目ごとに60%の足切りがあるため、合算した点数には意味が薄いからです。
| 集計する単位 | 問題数 | 足切り基準 | 見るポイント |
|---|---|---|---|
| 法令 | 20問 | 12問以上 (60%) | 正答率が60%に届いているか |
| 保安管理技術 | 15問 | 9問以上 (60%) | 正答率が60%に届いているか |
たとえば法令85%・保安管理技術47%なら、総合では合格圏でも本番では落ちます。この場合やるべきは法令の上積みではなく、保安管理技術の底上げです。科目別に分けて初めて「次に何をやるか」が決まります。さらに余裕があれば、保安管理技術の中でも冷凍サイクル・p-h線図・冷媒・安全装置のどの論点で落としたかまで分解すると、復習先がピンポイントになります。
具体的に見てみます。保安管理技術15問のうち7問正解(=約47%)だったとき、内訳が「冷凍サイクルは取れている/p-h線図で3問落とした/安全装置で2問落とした」なら、復習すべきはp-h線図と安全装置に絞られます。15問という少なさは弱みでもあり、裏返せば「どの論点を立て直せば60%(9問)に届くか」が見えやすいということ。やみくもに全範囲を回すより、落とした2論点に時間を寄せるほうが、次の周で確実に上積みできます。
誤答を3つに分類して、対策を変える
弱点科目が分かったら、間違えた問題を見直します。ここで全部を「もう一度覚え直す」と非効率です。誤答には種類があり、対策がまったく違うからです。
| 誤答の種類 | 何が起きたか | 次にやること |
|---|---|---|
| 知識不足 | そもそも知らなかった | テキストの該当箇所をインプット (法令なら法令対策、保安管理ならp-h線図マスター) |
| 理解不足 | p-h線図など、分かったつもりだった | 概念に戻って理解し直す |
| 読み間違い | 知っていたのにミスした | 設問の問われ方を確認する習慣 |
知識不足はテキストに戻れば済みます。法令の数値が抜けていた場合は冷凍3種 法令対策で頻出数値を体系的に確認できます。p-h線図やCOPで起きる理解不足は、暗記し直しても再発するのでp-h線図マスターで原理に戻る必要があります。読み間違いは「正しくないものを選べ」を取り違えるなど、知識ではなく解き方の問題です。種類ごとに手当てを変えるのが、復習の効率を分けます。
復習サイクル:1周で終わらせず「潰したか」を次で確認
模試・予想問題は1回解いて終わりではなく、循環で使います。流れはシンプルです。
- 1セットを本番と同じ条件で解く(保安管理技術は90分、法令は60分を意識)
- 科目別正答率を出し、弱点科目と弱点論点を特定する
- 誤答を3分類し、種類ごとに復習する
- 数日おいて同じセットを再度解き、前回の誤答を潰せたか確認する
ポイントは4番です。復習しただけでは「分かった気」で終わりがち。同じ問題をもう一度解いて初めて、定着したかどうかが分かります。2周目で正解できれば潰せた証拠、また間違えるなら理解不足が残っている合図です。
| 周回 | 目的 |
|---|---|
| 1周目 | 弱点科目・弱点論点のあぶり出し |
| 2周目 | 1周目の誤答を潰せたかの確認 |
| 3周目 | 取りこぼしゼロを目指す総仕上げ |
なお、ここで扱うのは問題の答えを丸暗記することではなく、オリジナル予想問題・練習問題での演習です。同じ問題で2周目に正解しても、それが「答えの番号を覚えただけ」では本番で通用しません。なぜその選択肢が正解なのかを言葉で説明できるかを、自分への確認基準にしてください。論点を理解して解けるようにするのが目的です。
模試を受けるタイミング
年1回 (11月第2日曜) の試験から逆算すると、模試の投入タイミングは次の3回が目安です。
| 回 | 試験までの期間 | 目的 |
|---|---|---|
| 第1回 | 試験 3ヶ月前 | 現在地の実力診断。弱点科目を特定し、以後の学習優先順位を決める |
| 第2回 | 試験 1ヶ月前 | 弱点補強後の確認。1〜2ヶ月の学習で弱点が潰れたか検証 |
| 第3回 | 試験 2週間前 | 本番リハーサル。時間配分を含めて本番を再現し、直前仕上げの的を絞る |
第1回は「知識が揃ってから」ではなく、まだ勉強途中でも受けるのが有効です。早い段階で弱点を可視化することで、残り3ヶ月の学習配分が決まります。
回し方でやりがちな失敗
- 総合点だけ見て安心する。 片方の科目が60%割れでも総合点では隠れます。必ず科目別で見ます。
- 誤答を一律に「暗記し直す」で済ませる。 理解不足の問題は、覚え直しても本番で再発します。種類で分けます。
- 1周解いて満足する。 復習の効果は、同じ問題を解き直して初めて確認できます。潰したかを次の周で必ず検証します。
- 正解した問題を見ない。 2択で迷って当たった問題は、実力ではなく運です。「あと一歩」だった問題こそ、次に確実に取れる伸びしろなので拾います。
まとめ:科目別に分け、誤答を分類し、次で潰す
模試・予想問題の価値は、解いた回数ではなく「弱点を特定して潰せたか」で決まります。総合点ではなく科目別正答率で弱点科目を見つけ、誤答を知識・理解・読み間違いに分け、次の周で潰せたかを確認する——この循環を回すほど、各60%の足切りを安定して越えられます。
まずは1セットを本番条件で解き、法令と保安管理技術それぞれの正答率を出すところから始めましょう。
冷凍3種オリジナル予想問題160問で、科目別正答率を出して弱点を特定する →
出典:
- 高圧ガス保安協会 第三種冷凍機械責任者試験 — 試験概要・受験案内
- 高圧ガス保安法 (昭和 26 年法律第 204 号)
- 冷凍保安規則 (昭和 41 年通商産業省令第 51 号)

































































