日商簿記2級 原価計算・CVP 練習問題 第21問: 当社は標準原価計算を採用している。次の資料にもとづき、当月の直接労務費の時間差異 (作業時間差異) として正しいものはどれか。有利差異・不利差異の別も答えること
当社は標準原価計算を採用している。次の資料にもとづき、当月の直接労務費の時間差異 (作業時間差異) として正しいものはどれか。有利差異・不利差異の別も答えること。 [標準] 標準賃率 @1,100円/時間、製品1個あたり標準直接作業時間 3時間 [生産データ] 月初仕掛品 100個 (加工進捗度40%)、当月完成品 600個、月末仕掛品 200個 (加工進捗度50%) [実績] 実際直接作業時間 1,900時間 なお、直接材料は工程の始点で全量投入し、加工費は加工の進捗に応じて発生する。
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正解: 1. 88,000円 (有利差異)
時間差異は「標準賃率 ×(標準直接作業時間 − 実際直接作業時間)」で求めますが、ここでの標準直接作業時間は当月の加工作業量、すなわち当月投入の完成品換算量にもとづいて計算します。当月投入完成品換算量 = 完成品600個 + 月末仕掛品200個×50% − 月初仕掛品100個×40% = 600個 + 100個 − 40個 = 660個。よって標準直接作業時間 = 660個 × 3時間 = 1,980時間です。時間差異 = @1,100円 ×(1,980時間 − 1,900時間) = @1,100円 × 80時間 = +88,000円。標準よりも少ない時間で作業できているため有利差異 (貸方差異) となり、選択肢1が正解です。選択肢2は金額は正しいものの、実際作業時間1,900時間が標準1,980時間を下回っている以上は有利差異であり、有利・不利の判定を取り違えた誤りです。選択肢3の110,000円 (不利) は、標準直接作業時間を完成品600個だけから600個×3時間=1,800時間として計算した誤りで、@1,100円×(1,800時間−1,900時間)=△110,000円としたものです。月初・月末仕掛品の加工分を無視しています。選択肢4の220,000円 (有利) は、加工進捗度を考慮せずに当月投入量を600個+200個−100個=700個とし、700個×3時間=2,100時間として@1,100円×(2,100時間−1,900時間)=+220,000円とした誤りです。加工費 (直接労務費) の投入量は必ず加工進捗度を掛けた完成品換算量で把握します。
関連キーワード: 標準原価計算・時間差異・完成品換算量・加工進捗度・直接労務費差異
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