日商簿記2級 原価計算・CVP 練習問題 第35問: 直接原価計算が財務諸表作成 (外部報告) の目的にそのまま用いられない理由に関する記述として、最も適切なものはどれか。
直接原価計算が財務諸表作成 (外部報告) の目的にそのまま用いられない理由に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解答と解説を先に見る(クリックで展開)
正解: 1. 制度会計上、棚卸資産は固定製造原価を含めた全部原価によって評価することが求められており、固定製造原価を期間費用とする直接原価計算による損益計算書は、そのままでは制度上の財務諸表として認められないため。
直接原価計算は、変動費と固定費を区分して貢献利益を明らかにするため、CVP分析や短期利益計画、業績評価といった経営管理 (内部報告) には非常に有用です。しかし制度会計では、棚卸資産は固定製造原価を含めた全部原価で評価することとされているため、固定製造原価を全額期間費用として処理する直接原価計算の損益計算書は、そのままでは外部報告用の財務諸表として認められません。そこで固定費調整を行い、全部原価計算による営業利益に修正したうえで外部に報告します。よって選択肢1が正解です。選択肢2は誤りです。直接原価計算はむしろ原価を変動費と固定費に区分することを前提とする計算方法であり、区分が不要というのは直接原価計算の説明として正反対です。選択肢3も誤りです。直接原価計算は売上高から変動費を控除して貢献利益を計算するのが特徴であり、その貢献利益こそが短期利益計画やCVP分析に役立つ情報です。むしろ内部報告目的では積極的に用いられます。選択肢4も誤りです。直接原価計算では、まず売上高から変動売上原価・変動販売費といった変動費を控除して貢献利益を計算し、その後に固定費を控除して営業利益を求めます。固定費だけを控除するわけではありません。
関連キーワード: 直接原価計算・外部報告・制度会計・棚卸資産評価・固定費調整
次のステップ
この問題が解けたら、本試験はどうですか?
本番形式の模擬試験で実力チェックPremium (月480円)本番と同じ制限時間
他の科目もチェック
解いた後に読みたい解説記事
- 簿記2級
日商簿記2級は独学か通信講座か|工業簿記でつまずく人の判断軸と費用比較
日商簿記2級を独学で進めるか通信講座を使うか、工業簿記でつまずく人向けに判断軸を整理。市販テキスト独学と通信講座の費用比較、3級保有や数字への苦手意識など適性チェック、挫折しやすい論点と切り替えの目安を編集部がまとめます。
- 簿記2級
簿記2級 予想問題 311 問の使い方|工業簿記で 4 割を取りにいく演習設計
日商簿記2級の公式が公開しているのはネット試験のサンプル問題で、年度別の過去問がまとまって手に入る形ではありません。90 分・70% 合格の試験に対し、商業簿記 3 分野 + 工業簿記 2 分野の予想問題 311 問で「仕訳の速度」と「工業簿記の得点率」を作る使い方をまとめました。
- 簿記2級
日商簿記2級 商業簿記の決算整理|有価証券・税効果・一年基準の落とし所
日商簿記2級の商業簿記でつまずきやすい決算整理を論点別に整理。有価証券の保有目的別処理、税効果会計、一年基準による表示区分、当座借越、200%定率法、商品評価損の表示までを式と理由で解説します。


