日商簿記2級 原価計算・CVP 練習問題 第58問: 次の資料にもとづき、全部原価計算による営業利益が直接原価計算による営業利益を上回る金額 (差額) と、その差額が生じる理由の組合せとして正しいものはどれか。 [
次の資料にもとづき、全部原価計算による営業利益が直接原価計算による営業利益を上回る金額 (差額) と、その差額が生じる理由の組合せとして正しいものはどれか。 [資料] ・販売単価 @3,000円 ・当期生産量 4,000個、当期販売量 3,500個 ・期首製品在庫はなく、仕掛品は期首・期末ともにない ・変動製造原価 @1,200円/個 ・固定製造原価 2,400,000円 (当期発生額。全部原価計算では当期生産量にもとづいて製品に配分する) ・変動販売費 @200円/個 ・固定販売費及び一般管理費 900,000円
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正解: 2. 差額 300,000円 — 全部原価計算では固定製造原価が製品原価に含まれるため、期末製品500個に配分された300,000円が当期の費用とならず棚卸資産として次期に繰り越されるから
まず両方式の営業利益を実際に計算します。売上高は3,500個×@3,000円=10,500,000円です。 【直接原価計算】変動売上原価3,500個×@1,200円=4,200,000円、変動販売費3,500個×@200円=700,000円なので、貢献利益は10,500,000円−4,200,000円−700,000円=5,600,000円。固定費は固定製造原価2,400,000円+固定販売費及び一般管理費900,000円=3,300,000円なので、営業利益は5,600,000円−3,300,000円=2,300,000円です。 【全部原価計算】固定製造原価を当期生産量に配分すると2,400,000円÷4,000個=@600円/個。製品単位原価は@1,200円+@600円=@1,800円となり、売上原価は3,500個×@1,800円=6,300,000円。売上総利益10,500,000円−6,300,000円=4,200,000円から販売費及び一般管理費 (変動販売費700,000円+固定販売費及び一般管理費900,000円=1,600,000円) を控除して営業利益は2,600,000円です。 差額は2,600,000円−2,300,000円=300,000円で、これは期末製品在庫500個 (4,000個−3,500個) に配分された固定製造原価500個×@600円=300,000円と一致します。全部原価計算では固定製造原価が製品原価となるため、売れ残った分は費用ではなく棚卸資産として次期に繰り越され、その分だけ当期の費用が小さく利益が大きくなります。よって選択肢2が正解です。 選択肢1は差額の金額は正しいものの理由が誤りです。変動販売費は全部原価計算でも製品原価ではなく販売費として全額が当期の期間費用となるため、期末製品に配分されることはありません。 選択肢3は500個×@1,200円=600,000円と変動製造原価で計算した誤りです。変動製造原価は直接原価計算でも製品原価に含まれて期末在庫として繰り越されるため、両方式の利益差の原因にはなりません。 選択肢4は500個×@1,800円=900,000円と製造原価の全額で計算した誤りです。直接原価計算でも変動製造原価@1,200円分は在庫に繰り越されるので、「製造原価がすべて当期の費用となる」という説明自体が誤りです。
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