日商簿記2級 原価計算・CVP 練習問題 第59問: 当社は外部報告用に全部原価計算を採用しているが、内部管理用に直接原価計算による営業利益も算定している。次の資料にもとづき、直接原価計算による当期の営業利益として
当社は外部報告用に全部原価計算を採用しているが、内部管理用に直接原価計算による営業利益も算定している。次の資料にもとづき、直接原価計算による当期の営業利益として正しいものはどれか。 [資料] ・全部原価計算による当期の営業利益 1,850,000円 ・期首製品 600個 (これに含まれる固定製造原価は1個あたり@450円) ・当期生産量 4,800個、当期販売量 5,200個、期末製品 200個 ・当期の固定製造原価発生額 3,120,000円 (全部原価計算では当期生産量にもとづいて製品に配分する) ・製品の払出しは先入先出法により、期末製品はすべて当期完成分からなる ・仕掛品は期首・期末ともになく、固定製造原価以外の項目は両計算方式で同額である
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正解: 2. 1,990,000円
両方式の利益差は「棚卸資産に含まれる固定製造原価の増減」だけから生じます。全部原価計算の営業利益から直接原価計算の営業利益を求めるには、固定費調整の逆算として次の式を用います。 直接原価計算の営業利益 = 全部原価計算の営業利益 − 期末製品に含まれる固定製造原価 + 期首製品に含まれる固定製造原価 まず当期完成品に含まれる固定製造原価は3,120,000円÷4,800個=@650円/個です。期末製品200個はすべて当期完成分なので、期末製品に含まれる固定製造原価は200個×@650円=130,000円。期首製品に含まれる固定製造原価は600個×@450円=270,000円です。 したがって直接原価計算の営業利益は1,850,000円−130,000円+270,000円=1,990,000円となり、選択肢2が正解です。 本問では期末在庫600個→200個と在庫が減少しています。全部原価計算では期首在庫に含まれていた前期の固定製造原価270,000円が当期の売上原価として費用化される一方、当期に繰り越されるのは130,000円だけなので、当期に費用となる固定製造原価が直接原価計算 (当期発生額3,120,000円を全額費用計上) より140,000円多くなり、全部原価計算の利益のほうが140,000円小さくなります。 選択肢1は加算・減算の符号を逆にし、1,850,000円+130,000円−270,000円=1,710,000円としたものです。在庫が減少した期は直接原価計算の利益のほうが大きくなるため、全部原価計算の利益より小さい金額になっている時点で誤りです。 選択肢3は期末製品の単位固定製造原価にも期首の@450円を用い、1,850,000円−200個×@450円+270,000円=2,030,000円としたものです。期末製品は当期完成分なので@650円で計算しなければなりません。 選択肢4は期首製品の単位固定製造原価にも当期の@650円を用い、1,850,000円−130,000円+600個×@650円=2,110,000円としたものです。期首製品に含まれるのは前期の配分額@450円です。
関連キーワード: 固定費調整・在庫減少・全部原価計算・直接原価計算・営業利益の逆算
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