結論:範囲は55項目。1か月なら1日2項目でちょうど終わる
「個人情報保護士は何時間で受かりますか」という問いには、公式な答えがありません。実施団体は標準学習時間を公表していないからです。
代わりに使えるのが範囲の項目数です。実施団体自身が公開している対策講座のシラバスを数えると、範囲は次のように割れます。
| 課題 | 大項目 | 小項目 | 出題 |
|---|---|---|---|
| 課題Ⅰ 個人情報保護法とマイナンバー法の理解 | 2 | 32 | 50問 |
| 課題Ⅱ 個人情報保護の対策と情報セキュリティ | 4 | 23 | 50問 |
| 合計 | 6 | 55 | 100問 |
55項目です。1か月(30日)で割ると1日およそ2項目。これなら現実的な計画になります。
⚠️ この項目数は範囲の目安であって、項目ごとの出題数ではありません。各項目に何問出るかは公表されていません。
🔴 最初に決めること:得意な側から始めない
個人情報保護士の合格基準は課題Ⅰ・課題Ⅱ それぞれ正答率70%以上です。総合点ではありません。
- 課題Ⅰで45問、課題Ⅱで30問 → 合計75点でも不合格(課題Ⅱが60%)
- 課題Ⅰで35問、課題Ⅱで35問 → 合計70点で合格
法律に強い人は課題Ⅰから、IT系の人は課題Ⅱから始めがちですが、それは伸びない側を後回しにする順番です。1か月しかないなら、苦手なほうから着手します。
4週間の割り振り
55項目を4週に分けると、次の形になります。
| 週 | やること | 項目数 |
|---|---|---|
| 1週目 | 課題Ⅱの「脅威と対策」+「組織的・人的セキュリティ」 | 13 |
| 2週目 | 課題Ⅱの「オフィスセキュリティ」+「情報システムセキュリティ」 | 10 |
| 3週目 | 課題Ⅰの「個人情報保護法の理解」前半(定義〜義務) | 約16 |
| 4週目 | 課題Ⅰの後半(保有個人データ〜行政機関等)+マイナンバー法 | 約16 |
| 直前 | 模擬試験と弱点の潰し込み | — |
課題Ⅱを先に置いているのは、範囲が狭いのに配点が同じだからです。23項目で50問なので、1項目あたりの重みが課題Ⅰより約1.4倍大きくなります。先に終わるほうから終わらせると、残り期間の見通しが立ちます。
1日2項目の中身
1項目あたりの作業を固定します。だらだらやらないためです。
- テキストか一次資料でその項目を読む(15〜20分)
- その項目に当たる問題をすぐ解く(10分)
- 間違えた選択肢だけ、なぜ誤りかを言語化する(5分)
▶️ ③が抜けると、2周目で同じ問題を間違えます。 「①が正しい」ではなく「②は◯◯だから誤り」を言えるようにしてください。この試験は誤りの肢を見抜く問題が多く、正解を覚えても点が伸びません。
課題Ⅰの一次資料は条文です。個人情報保護法とマイナンバー法はe-Gov法令検索で全文が無料で読めます。課題Ⅱは個人情報保護委員会のガイドラインとIPAの公開資料が接地先になります。
1週間しかない場合
範囲は55項目のままなので、1日8項目になります。これは読んで理解する速度としては現実的ではありません。1週間で挑むなら、割り切りが要ります。
- 課題Ⅱを優先する。23項目なら3日で一巡できる
- 課題Ⅰは定義と義務の骨格に絞る(個人情報/個人データ/保有個人データの区別、利用目的、第三者提供、開示等の請求)
- マイナンバー法は後回しにしない。範囲は狭いが独立しているので、短時間でも点になる
⚠️ ただし各課題70%の足切りは変わりません。1週間で片方を捨てる作戦は成立しない試験です。
直前にやること
本番は100問150分、1問あたり1分30秒です。
直前期にやる価値があるのは、時間内に100問を解き切る練習です。知識があっても時間が足りずに落ちる形は、この試験では起こります。課題Ⅱは短文が多く、課題Ⅰの条文問題は読む量が多いので、課題Ⅱを速く抜けて課題Ⅰに時間を残す配分を体で覚えておきます。
もう1つ、受験方法を確認してください。公開会場(追加費用なし)、CBT(+1,500円)、オンラインIBT(+3,000円・360度全周Webカメラを取り寄せる方式)の3つがあり、当日の動き方が変わります。
演習をどこから調達するか
この試験は、実施団体が公開している参考問題が24問しかありません。回ごとの過去問アーカイブも無いので、通しの100問は公式だけでは一度も解けません。教材の問題を解き終えたあと、演習量が足りなくなるのが典型的な詰まり方です。
ぴよパスでは個人情報保護士の練習問題476問をカテゴリ別に無料公開しています。1日2項目のサイクルで「読んだらすぐ解く」に使えます。
- 個人情報保護士の練習問題(課題Ⅰ 5カテゴリ・課題Ⅱ 2カテゴリ)
模擬試験は本番と同じ課題Ⅰ50問・課題Ⅱ50問の構成で、課題別70%で合否を判定します。総合点では通らない試験なので、判定の形が本番と同じであることに意味があります。
まとめ
- 範囲は課題Ⅰ32項目+課題Ⅱ23項目=55項目。1か月なら1日2項目
- 各課題70%の足切りがあるので、苦手なほうから始める
- 課題Ⅱは範囲が狭くて配点が同じなので先に終わらせる
- 1項目=「読む→すぐ解く→誤りの理由を言語化」で固定する
- 1週間なら課題Ⅱを3日で一巡し、課題Ⅰは定義と義務の骨格に絞る。片方を捨てる作戦は成立しない
- 直前は100問150分を通しで解く練習に充てる
出典
- 一般財団法人 全日本情報学習振興協会「個人情報保護士認定試験」試験概要(100問・課題Ⅰ課題Ⅱ各50問・150分/合格基準 各課題正答率70%以上/受験方法別の費用)
- 同 個人情報保護士 SMART合格講座 講座内容(課題Ⅰ・課題Ⅱの大項目と小項目の一覧)
編集部の見方:標準学習時間は公表されていないため、この記事では時間ではなく項目数で計画を組みました。実施団体が公開している講座シラバスの小項目を数えると課題Ⅰ32・課題Ⅱ23の計55で、日数から逆算できます。項目ごとの出題数は公表されていないので、配分の根拠としては使っていません。









