「解いたときはできたのに、本番で思い出せない」——第二種電気工事士の学科でいちばん多い失点の正体は、これです。原因は頭の悪さではなく、復習のタイミングが合っていないこと。覚えた知識は時間とともに抜けていくので、抜けかけたところで引き戻さないと長期記憶に残りません。
まず電工2種学科の概要を把握しておきましょう。試験は50問・四肢択一で合格基準は60%(30問以上)、受験料は11,100円。合格率は近年58〜65%で推移しており、適切な復習設計があれば独学で十分狙えます。学科の出題範囲は電気理論・配線設計・機器・施工・検査・法令・配線図・鑑別と広く、勉強時間の目安は約50〜100時間。これだけの量を1周しただけで本番まで保たせるのは不可能です。
本記事では、翌日・3日後・1週間後の間隔復習法で、同じ勉強時間でも定着率を上げる復習設計を解説します。
この記事で分かること
- なぜ「1回解いただけ」では本番で思い出せないのか
- 翌日・3日後・1週間後の間隔復習の具体的な回し方
- 間違えた問題に「印」を付けて復習範囲を絞り込む手順
- 計算・配線図・法令で、復習のやり方をどう変えるか
- この復習法が向く人・向かない人
第二種電気工事士 160問オリジナル予想問題で、復習サイクルを回す →
独学の本命テキスト
第二種電気工事士(学科)を独学で進めるなら、まず手に取りたい定番の1冊がこちらです。
※価格・評価は変動します。改訂年(2024年以降推奨)を商品ページで確認してください。上記は Amazon アソシエイトのリンクです。
なぜ1回では定着しないのか — 復習は「忘れかけ」に当てる
人の記憶は、覚えた直後から急速に抜けていきます。1回解いて「できた」と思っても、数日後には大半を忘れているのが普通です。ここで重要なのは、忘れきる前・思い出せるか怪しいタイミングで復習すると、記憶が一気に強化されること。
逆効果なのが、同じ日に何度も連続で解くこと。直後はスラスラ解けても、それは短期記憶でこなしているだけで、間隔をあけないと長期記憶には移りません。「忘れかけた頃にもう一度」を意図的に作るのが間隔復習の狙いです。
間隔復習の全体設計
復習は、回を追うごとに範囲を絞っていきます。全範囲を毎回やり直すのではなく、できなかった問題だけを残していくのが効率の鍵です。
| 回数 | タイミング | 復習する範囲 | 目的 |
|---|---|---|---|
| 1回目 | 翌日 | 学習した全範囲 | 記憶を引き戻す |
| 2回目 | 3日後 | 1回目で間違えた問題 | 忘れかけを定着に |
| 3回目 | 1週間後 | まだ間違える問題のみ | 長期記憶に固める |
この設計だと、回を追うごとに復習量が減るので、新しい学習と並行しても無理なく続けられます。
翌日 — 「忘れていて当然」から始める
学習した翌日に必ず1回目の復習を入れます。このとき多くを忘れていても焦る必要はありません。忘れているのが正常で、ここで引き戻すことに意味があります。
やることはシンプルで、前日に解いた問題をもう一度解き、間違えた問題に印を付けるだけ。この印が、2回目以降で復習範囲を絞り込むための目印になります。翌日復習を飛ばすと、後の復習で「全部忘れている」状態からやり直すことになり、効率が大きく落ちます。
3日後 — 印の問題だけを引き戻す
翌日復習から数日あけて、3日後に2回目を入れます。範囲は全部ではなく、翌日に印を付けた問題に絞ります。
- 思い出せた問題 → 定着しつつあるので印を外す
- まだ思い出せない問題 → 印を残して3回目へ送る
ここで間隔をあけるのがポイントです。翌日の翌日に連続でやるより、数日あけて「思い出せるか怪しい」タイミングで解くほうが、記憶が強く定着します。
1週間後 — 残った弱点を得点源に変える
学習から1週間後に3回目。範囲はさらに絞り、まだ印が残っている問題だけを解きます。ここで即答できれば、長期記憶に入った合図で、本番でも使える得点源になっています。
間隔復習を回すと、何度も間違える「本当の弱点」だけが最後に残ります。試験直前は、この残った印の問題に集中すれば、最小の労力で底上げできます。直前期の使い方は 2週間直前プラン、暗記全般のコツは 暗記のコツ も参考にしてください。
分野別:復習のやり方を変える
間隔のタイミングは共通ですが、「何を復習するか」は分野で変えると効果的です。
| 分野 | 復習で見るもの | 具体的な手順 |
|---|---|---|
| 計算問題 | 答えではなく解き方 | 公式と途中式の手順を毎回たどり直す。オームの法則なら V=IR の変形過程を紙に書く |
| 配線図・複線図 | 図記号と本数の判断 | 問題の配線図を見て、複線図を手書きで書き直す。書かずに「頭の中で」は定着しない |
| 法令・暗記 | 用語と数値そのもの | 翌日・3日後・1週間後で数値を隠して「言える?」を繰り返す |
特に計算問題は、答えの数字を丸暗記すると数値が変わった瞬間に解けなくなります。解き方の手順を復習することで、本番で数値が変わっても対応できます。計算の具体的な解法は 計算問題対策 を参照してください。
この復習法が向く人・向かない人
| 向く人 | 向かない人 |
|---|---|
| 試験まで1か月以上ある | 試験まで残り1週間未満 |
| 1日1時間程度を継続できる | まとまった時間しか確保できない |
| 分野ごとに学習を進めている | 全範囲の初周がまだ終わっていない |
残り1週間を切っている場合、翌日→3日後→1週間後という間隔が物理的に回せません。その段階では、印が残っている弱点問題だけに絞って集中演習する「弱点集中モード」に切り替えるのが現実的です。
まとめ:今日やるべき1アクション
第二種電気工事士の学科で「できたのに本番で思い出せない」を防ぐには、忘れかけたタイミングで復習する間隔復習が効きます。同じ勉強時間でも定着率が変わります。
- 翌日 → 全範囲を解き直し、間違えた問題に印を付ける
- 3日後 → 印の問題だけを復習し、できたら印を外す
- 1週間後 → 残った印の問題に絞り、即答できれば得点源
まず今日やる1アクションは、今日学習した範囲に「明日もう一度解く」という翌日復習の予定を入れること。この1回目を入れるかどうかで、その後の定着が大きく変わります。
第二種電気工事士オリジナル予想問題160問で、間隔復習を始める →
出典:
- 一般財団法人 電気技術者試験センター — 試験概要・出題範囲
- 電気工事士法 — 第二種電気工事士の業務範囲の規定





















































































































