結論:学科は「暗記で土台・配線図で上乗せ・計算は手順」で攻める
第二種電気工事士の学科は全50問。出題傾向を一言でいえば、機器・材料・法令などの暗記分野が得点の土台になり、問31〜50の配線図20問が最大の上乗せ、電気理論などの計算は手順を覚えれば対応できるという構造です。全範囲を均等にやると時間が足りないので、分野ごとに攻め方を変えるのが効率的です。まず分野ごとの出題タイプと稼ぎどころを一枚で押さえましょう。
| 分野 | 出題タイプ | 点の稼ぎどころ |
|---|---|---|
| 電気理論 | 計算 | オームの法則など頻出公式を手順で固める |
| 配電・配線設計 | 計算+暗記 | 許容電流・電圧降下の考え方を理解 |
| 機器・材料・工具 | 暗記 | 名称と用途をセットで覚える確実な得点源 |
| 施工方法 | 暗記 | 工事の可否・手順を整理 |
| 検査方法 | 暗記 | 測定器と測定対象の組み合わせ |
| 法令 | 暗記 | 範囲が限られ暗記で取り切れる |
| 配線図 (問31〜50) | 型 | 図記号判別の型を覚え後半で稼ぐ |
| 鑑別 (写真判別) | 暗記 | 写真と名称・用途を結びつける |
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試験の前提:全50問・配線図20問・合格は30問
出題傾向を語る前に、試験の枠組みを数値で押さえます。配点の比重が分かると、どこに時間を割くべきかが見えてきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 問題数 | 全50問・四肢択一 (各2点・100点満点) |
| 内訳 | 一般問題 問1〜30、配線図問題 問31〜50 |
| 合格基準 | 30問正解 (60点)・科目別足切りなし |
| 試験時間 | 120分 |
| 受験料 | 11,100円 |
| 合格率 | おおむね58〜65% (年度・期で変動) |
| 形式 | CBT方式・筆記方式から選択 |
ここで効いてくるのが科目別足切りがない点です。危険物乙4(各科目60%)や衛生管理者(各カテゴリ40%)と違い、電工2種学科は合計60点が唯一の基準。つまり得意分野で点を積み増し、苦手分野は最低限でも合計で届かせる戦略が取れます。配線図20問と暗記分野で土台を作る設計が現実的なのは、この仕様が背景にあります。最新の試験仕様は受験前に必ず公式案内で確認してください。
出題は3つのタイプに整理できる
分野別の話に入る前に、出題タイプを整理しておくと理解が速くなります。学科の各分野は、おおむね次のいずれかに当てはまります。
| タイプ | 中身 | 基本の向き合い方 |
|---|---|---|
| 定番の暗記 | 機器・材料・工具・施工・法令など | 頻出論点を覚えて確実に取る |
| 数値が変わる計算 | 電気理論などの計算 | 答えでなく解き方の手順を覚える |
| 型の決まった配線図 | 配線図 (図記号・機器・電線本数) | 出題の型を反復して身につける |
暗記タイプは覚えれば落とさない得点源、計算タイプは手順を覚えれば数値が変わっても解け、配線図タイプは型を覚えれば後半でまとめて稼げます。この3つの構えを持って、次の分野別の地図を見てください。
分野別の出題傾向と点の稼ぎどころ
冒頭の表で全体像を示しましたが、ここでは攻め方の理由を補足します。地図にすると、暗記タイプの分野が多いことが分かります。機器・材料・工具、施工方法、検査方法、法令、鑑別——これらは知識を入れた分だけ得点になる「裏切らない」分野です。学科は基準点を超えれば受かる絶対評価なので、まずこの暗記分野を取り切ることが土台になります。
一方で電気理論と配電・配線設計は計算タイプで、ここを苦手にして丸ごと捨てる人がいます。しかし計算は数値を変えて反復出題されるため、答えを覚えるのではなく解き方の手順さえ身につければ、本番で数値が変わっても対応できます。頻出パターンに絞って手順を固めるのが効率的です。科目ごとの詳しい攻略は 科目別攻略 で扱います。
配線図・鑑別は「後半でまとめて稼ぐ」場所
学科後半の配線図は問31〜50の20問で、配点の4割というまとまった存在感があります。配線図は図記号の判別、機器の特定、電線本数の読み取りといった出題の型が決まっているため、毎回ゼロから考えるのではなく型として覚えれば後半で一気に得点を伸ばせます。逆に後回しにすると、図記号が間に合わず本番で4割を取りこぼすことになりかねません。
鑑別(写真判別)も性質が近く、写真を見て名称や用途を答える形式です。これは純粋な暗記タイプなので、教材の写真と名称・用途を繰り返し結びつけておけば確実に取れます。配線図の型と鑑別の暗記は、どちらも「やった分だけ後半でまとめて返ってくる」分野だと捉えてください。配線図の読み解きは 配線図攻略 で具体的に解説します。
計算問題への向き合い方
計算が苦手で丸ごと捨てる人は多いですが、足切りがないとはいえ計算をゼロにすると合格ラインまでの余裕が一気に減ります。計算は出題される型が限られているため、全部を追う必要はありません。
- オームの法則・合成抵抗:回路の基本。最初に手順を固める
- 電力・電力量:P=VI とその変形。単位の違いに注意
- 三相交流(√3が絡む):頻出だが型は決まっている
数値違いで反復されるので、頻出パターンの解き方を紙に書いて固定し、「何を求める問題か→どの式を使うか」を即決できる状態にしておけば、数問は安定して取れます。計算の手順化は 計算問題対策 で具体的に扱います。
点を稼ぐ分野の優先順位
ここまでを踏まえ、限られた時間での優先順位を示します。配点と取りやすさの両面で並べています。
| 優先度 | 分野 | 理由 |
|---|---|---|
| 高 | 機器・材料・工具/鑑別/法令 | 暗記で確実に取れる土台 |
| 高 | 配線図 (問31〜50) | 20問と比重が大きく型で稼げる |
| 中 | 施工方法/検査方法 | 暗記中心だが論点がやや多い |
| 中 | 電気理論/配電・配線設計 | 頻出計算の手順に絞って取りにいく |
捨て問を作るより、暗記分野と配線図で土台を固め、計算は頻出だけ取る——この配分が、50問で基準点を超える現実的な道筋です。配点ごとの詳しい配分は 配点バランス を参照してください。
落ちる人の典型と回避策
- 全範囲を均等にやろうとする:時間が足りず全部が中途半端に。→ 暗記分野と配線図に比重を寄せる。
- 配線図を後回しにする:配点4割の図記号が直前に間に合わない。→ 早い段階から毎日少しずつ型を覚える。
- 計算を丸ごと捨てる:合格ラインまでの余裕が消える。→ 頻出パターンの手順だけは押さえる。
- 暗記分野を軽く見る:確実な得点源を取りこぼす。→ 名称・用途・数値をセットで固める。
チェックリスト
- [ ] 全50問の内訳(一般30+配線図20)と配点4割が配線図にある構造を理解した
- [ ] 暗記分野(機器・材料・工具・法令・鑑別)を確実な得点源として固める計画を立てた
- [ ] 配線図の型(図記号・機器判別・電線本数)を早期から毎日練習している
- [ ] 計算は頻出パターンの手順を覚えて数問を確保する方針にした
- [ ] 予想問題で合計30問超えを安定して取れるか確認した
まとめ:暗記で土台、配線図で上乗せ、計算は手順で
第二種電気工事士の学科は、機器・材料・工具・施工・検査・法令・鑑別といった暗記分野が点の土台になり、配線図は型を覚えれば後半でまとめて稼げ、電気理論・配電などの計算は手順を覚えれば数値が変わっても解けます。全範囲を均等にやるのではなく、タイプ別に攻め方を変えるのが効率の良い学習です。
次の一歩として、まず手元の教材で「鑑別(写真判別)」のページを開き、写真と名称を10個結びつけてみてください。暗記分野は最も早く得点に直結するので、ここから始めるのが土台づくりの近道です。現状の取れ高は、オリジナル予想問題160問 を分野ごとに解いて確認するのが手早い方法です。
出典
- 一般財団法人 電気技術者試験センター 第二種電気工事士試験 — 試験概要・出題範囲・実施状況
- 電気工事士法 — 第二種電気工事士の業務範囲の規定
編集部の見方:ぴよパス編集部が電工2種 学科のオリジナル予想問題160問を作るなかで実感したのは、合格者と不合格者の差が「知識量」より「配点4割の配線図にいつ着手したか」で開く点です。暗記分野と配線図で確実に土台を作り、計算は頻出に絞る——この優先順位を早く決めた人ほど、限られた時間で合格ラインに届いていました。





















































































































