第二種電気工事士の学科は、近年の合格率が60〜65%(電気技術者試験センター公表)。2人に1人以上が受かる試験で落ちるのは、能力ではなく「落ち方のクセ」が原因です。やみくもに全範囲を不安に思うより、落ちる人がハマるパターンを知り、自分がどれに近いかを点検するほうが、対策はずっと絞れます。
ここでは、不合格になる人を計算丸投げ・配線図軽視・直前詰め込みの3つに分けて、なぜ落ちるのか・どこを直せば60%側に入れるのかを具体的に整理します。学科は50問・四肢択一で、30問(60%)取れば合格。逆に言えば、20問は落としても受かります。「全部できないと落ちる」という思い込み自体が、最初の落とし穴です。
この記事で分かること
- 学科で落ちる人がハマる3つのパターンと典型的な失点箇所
- 計算問題は「全捨て」ではなく「頻出だけ拾う」が正解な理由(取るべき計算の具体例つき)
- 配線図20問(問31〜50・試験の40%)を得点源に変える優先順位
- 残り時間別(1ヶ月・2週間・1週間)に自分のパターンをどう立て直すか
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計算丸投げ — 「計算は捨てる」で合格ラインを自分から遠ざける
最も多い落ち方が、計算問題を最初から全部捨てるパターンです。「暗記で30問取れば計算はいらない」という発想自体は間違いではありません。問題は、計算を全捨てすると暗記分野でほぼ満点を要求されることです。
学科50問のうち電気理論・配線設計の計算系はおおむね10問前後。これを0問前提にすると、残り40問で30問、つまり75%を死守しなければならず、得意分野でも1つのミスが響きます。一方、頻出の計算を3〜5問拾えるだけで、暗記分野の余裕は一気に広がります。
捨てるべきは「複雑な計算」、拾うべきは「公式に当てはめるだけの頻出計算」です。
| 拾いやすい頻出計算 | 覚える型 |
|---|---|
| 電線の許容電流 | 直径1.6mm=27A・2.0mm=35A・2.6mm=48A(太いほど大きい) |
| 接地抵抗値 | C種10Ω以下・D種100Ω以下(Cが小さい・Dが大きい) |
| オームの法則・合成抵抗 | 直列は足し算、並列は和分の積 |
これらは数字を暗記カードのように固定でき、計算というより知識問題に近いものです。計算丸投げから抜けるコツは、難問を解けるようになることではなく、「これは型で取れる」と判断できる計算を仕分けることです。詳しい解き方は計算問題対策も合わせて確認してください。
配線図軽視 — 試験の40%を「後回し」にして失点する
配線図は問31〜50の20問で試験全体の40%を占めます(電気技術者試験センターの出題構成による)。にもかかわらず「最後にまとめてやる」と後回しにし、対策不足のまま本番を迎えるのがこのパターンです。
配線図問題は、図記号の鑑別(この記号は何のスイッチか)、電線本数、使用する工具・材料など、暗記すれば確実に取れる問題が大半です。理論の難問に時間を溶かして配線図を捨てるのは、得点効率の点で完全に逆です。
落ちる人にありがちなのが、配線図を「読み物」として眺めて終わること。配線図は手を動かさないと定着しません。
- 単線図と複線図の違い、3路スイッチ・4路スイッチの記号を、白紙に書けるか確認する
- コンセント・点滅器・照明の図記号を、1日10個ずつ声に出して鑑別する
- 過去の出題傾向に沿ったオリジナル予想問題で、図から本数・器具を答える形式に慣れる
配線図は「覚えれば取れる40%」です。ここを得点源に変えるだけで、計算が苦手でも合格ラインは十分見えてきます。
直前詰め込み — 暗記範囲の広さを甘く見て時間切れになる
「2週間あれば詰め込める」と高をくくり、計画を立てずに直前まで放置するのがこのパターンです。勉強時間の目安は約50〜100時間。出題範囲は電気理論・配線設計・電気機器・配線器具・施工方法・検査方法・法令・配線図・鑑別と広く、これを直前数日で一気に入れるのは現実的ではありません。
直前詰め込みで落ちるのは、暗記量そのものより復習が1回も回らないことが原因です。詰め込んだ知識は翌日に半分以上抜けるため、1周しただけでは本番で思い出せません。
回避策はシンプルで、学習を前倒しして「覚える→翌日に確認→数日後にもう一度」の復習サイクルを2〜3回回せる日程に組み替えることです。具体的な前倒し計画は2週間直前プラン、忘却を防ぐ復習間隔は復習のタイミングで扱っています。
残り時間別:自分のパターンをどう立て直すか
3つのパターンは固定ではなく、残り時間によって優先順位が変わります。下の表で、今の自分に近い行動を選んでください(日数の配分は一例です)。
| 残り時間 | 計算丸投げ | 配線図軽視 | 直前詰め込み |
|---|---|---|---|
| 残り1ヶ月以上 | 頻出計算を学習計画に組込む | 配線図を毎日少しずつ前倒し | 全範囲を週単位で割り振る |
| 残り2週間 | 許容電流・接地抵抗など型計算に集中 | 図記号鑑別を集中的に反復 | 残り範囲を計画化し復習を確保 |
| 残り1週間 | 拾える計算だけ確認、深追いしない | 配線図の頻出パターンを総点検 | 取れる分野に絞り高速反復 |
| 残り3日 | 公式と数値の最終確認 | 図記号の最終確認 | 弱点だけを繰り返す |
ポイントは、残り時間が短いほど「捨てる勇気」を持つこと。30問取れば受かる試験なので、全範囲を均等に詰めるより、自分のパターンの弱点を1つ潰すほうが合格に近づきます。
まとめ:今日やるべき1アクション
第二種電気工事士の学科に落ちる人は、計算丸投げ・配線図軽視・直前詰め込みのいずれかにハマっています。能力差ではなく落ち方のクセなので、パターンを知れば回避できます。
- 計算丸投げ → 許容電流と接地抵抗の数値だけは型として固定する
- 配線図軽視 → 配線図20問(問31〜50)を「後回し」から「得点源」に格上げする
- 直前詰め込み → 復習が2〜3回回る日程に前倒しする
まず今日やる1アクションは、オリジナル予想問題を1セット解いて、自分がどのパターンで失点しているかを確かめること。原因が分かれば、残り時間の使い方が一気に明確になります。
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出典(2026年5月30日確認):
- 一般財団法人 電気技術者試験センター — 試験概要・合格率・出題構成(配線図は問31〜50の20問)
- 電気工事士法 — 第二種電気工事士の業務範囲の規定





















































































































